【スポーツ】崖っぷちの戦い…男子バスケは未来を掴めるか 24日からW杯予選開幕
20年東京五輪出場にも繋がるバスケットボール男子W杯(19年・中国)のアジア地区1次予選が、24日の開幕戦フィリピン戦(駒沢体育館)を皮切りに始まる。自国開催の東京五輪。ほとんどの競技で開催国枠が適用される見込みだが、バスケットボールは開催国枠の適用については、国際バスケットボール連盟(FIBA)が判断する。日本が76年モントリオール五輪以来となる44年ぶりの五輪出場のためには、このW杯予選を勝ち抜き、W杯本大会に出場。そこで世界と戦える実力を示す必要があるとされている。
日本にとっては一次予選から厳しい戦いが待ち受けている。1次予選は4チームがホーム&アウェーで対戦。上位3チームが2次予選に進出するが、同組の豪州はリオ五輪4強の強豪、15年アジア選手権準優勝のフィリピンには14年間勝っていない。また世界ランクでは唯一格下の台湾にも、6月の東アジア選手権で敗れており、予断を許さない状況となっている。
また、二次予選はさらなる強豪と6チームでホーム&アウェーで対戦。上位3チームに入るか、4位で別組の4位よりも成績上位になればW杯出場権を得る。32チームで争われるW杯でのノルマは、16強とみられている。現状の日本の実力を考えれば、かなり高いハードルといえる。
24日のホーム・フィリピン戦、同27日のアウェー・豪州戦に連敗すれば、いきなり崖っぷちとなる戦い。12年ロンドン五輪でアルゼンチンを4位に導いたフリオ・ラマス監督は、初戦に向けて「気持ちのこもったいい練習ができている。フィリピンには14年勝っておらず、簡単ではないが、それでも勝ちを目標だ」、司令塔のPG富樫勇樹(千葉)も「東京五輪には絶対に出ないといけない」と、力を込めた。
指揮官は「6月になれば、渡辺、八村も参加し、キープレーヤーになってくれるかもしれない」と来年以降、全米大学バスケットボール(NCAA)で活躍する八村塁(ゴンザガ大)、渡辺雄太(ジョージワシントン大)という日本屈指のタレントの招集の可能性も探っている。まずは24日のフィリピン戦。日本バスケ界の未来を掴むための戦いが始まる。(デイリースポーツ・大上謙吾)