【野球】広島3連覇へ欠かせない若手の新星登場 秋季キャンプでアピールに成功したのは…

 広島が宮崎・日南で1軍秋季キャンプを打ち上げた。球団史上初のリーグ3連覇へ、戦力の上積みは欠かせない。キャンプでアピールに成功した若手野手を東出打撃コーチに聞くと、3選手の名前がすらすらと挙がった。

 東出コーチが真っ先に口にしたのはルーキー・坂倉将吾捕手の名前だ。評判通りの打撃センスに、「(ボールを)つかまえる確率がいい。もう少し若いカウントから振ってほしいと本人に言っているんだけど。対応力がすごい」と絶賛の嵐だった。

 日大三高からドラフト4位で入団した坂倉は今季ウエスタン・リーグで打率・298をマークし、リーグ制覇に貢献。10月に巨人と対戦したファーム日本選手権では勝ち越し3ランを放つ勝負強さも見せた。今回、初参加した1軍キャンプでも物おじする様子はなく「バッティングはいろいろ試せましたし、守備もちょっと成長できたと思う」とサラリと振り返っていた。

 東出コーチはニヤリと笑みを浮かべ「次の壁を与えないと、成長が止まってしまう」とまで言った。19日に行われたシート打撃では同期のアドゥワから左越え三塁打。「マツダ(スタジアム)だったらホームランだよ」と東出コーチ。お世辞を抜きに、「予想以上だった。楽しみ」と最後までべた褒めだった。

 2人目は高卒5年目の美間優槻内野手。今季は1軍出場はないが、2軍では打率・300をマーク。水本2軍監督が「1軍でも勝負できる」と期待を寄せていた選手だ。東出コーチは「以前はやらされている感じだったけど、意識が変わった。結婚したら変わるのかな」と笑う。今キャンプでは本職の三塁だけでなく、器用さを買われ、一塁と三塁の守備にも取り組んだ。言うまでもなく、1軍出場機会を増やすためだ。鈴木、西川と同世代。ユーティリティープレーヤーとして、まずは右の代打から存在感を発揮したい。

 3人目は高卒7年目を迎えた庄司隼人内野手だ。今季はファームで最高出塁率のタイトルを獲得。東出コーチは「うちにいないタイプ」と表現する。「流しても良し、引っ張っても良し」の状況に応じた打撃が売りだ。今季は1軍でプロ初安打をマーク。ファウルで何球も粘って、もぎ取った四球もあった。あのスタイルこそ庄司の真骨頂だ。

 キャンプ前、東出コーチは「普段なかなか見ることのできない選手を監督が見られるようにしたい。控えメンバーの若返りも考えている」と話していた。リーグ3連覇の難しさは過去の歴史が物語っている。フレッシュな戦力の台頭と層の厚さでみたび頂点へ挑む。(デイリースポーツ・杉原史恭)

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