【野球】カープから戦力外通告の松浦、“母校”で柔道整復師目指す
広島から戦力外通告を受けた育成選手の松浦耕大捕手(24)が、プロのユニホームに別れを告げ、第二の人生を歩むことを決意した。「MSH医療専門学校に復学して、柔道整復師の資格を取ろうと思います。ケガに悩む人を助けられるようになりたい」。来年4月から“母校”の専門学校へ通い、資格取得を目指す。
福岡の八幡南から広島にある社会人野球に所属するMSH医療専門学校に進学。元カープのコーチでもあった片岡新之介監督の下で3年間技術を磨き、晴れて2014年度育成ドラフト1位で広島に入団。同校出身では初のプロとしてカープのユニホームに袖を通した。「マツダスタジアムで新入団発表したときは感動しました」と思い出を振り返った。
捕球技術は抜群で、捕手出身の片岡監督が「捕るだけならすぐにプロで通用する」と太鼓判を押したほど。プロになるという夢はかなったが、3年間の努力も結果を残すことはできなかった。支配下登録にならないまま育成契約が切れる今オフ、戦力外通告を受けた。
打撃はもちろんスローイングなどプロの壁は厚かった。プロ入り2年目の16年には実戦経験を積むために四国アイランドリーグplusの愛媛に派遣されるなど成長を期待されていた。しかし、今季はウエスタン・リーグで9試合の出場で6打数無安打。通算でも14試合で9打数無安打に終わった。「何とか1軍に上がってと思っていたんですけど、プロに入ってレベルの高さを痛感しました。いろんな経験をさせてもらった」と3年間を振り返った。
MSH医療専門学校では、過去にカープOBで阪神、西武にも在籍した石橋尚登氏(00年度広島ドラフト6位)が、プロ生活を終えてから入学。柔道整復師の資格を取り、整骨院を開業している。
同期のドラフト2位入団の薮田は15勝を挙げ大ブレーク。その一方で、松浦と同じ捕手の同7位の多田は戦力外通告を受けた。結果が伴わなければクビになる厳しいプロの世界だ。
その3年間で学んだことはたくさんある。「栄養についてやウエートトレーニングでどう鍛えていけばいいのかを勉強することができた。そういったことはこれからのことに生かしていける」。支えられた側から支える側へ。新たな目標に向けて進んでいく。(デイリースポーツ・井上慎也)
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