【野球】巨人のエース菅野が見せた打撃へのこだわり「本塁打での1-0完封」が目標

 興味深げにバットを手に取り、スタッフの言葉に耳を傾けた。8日、大阪市内で行われた「ミズノブランドアンバサダーズミーティング」。巨人・菅野智之投手(28)は、展示されていた、さまざまなバットの感触を確かめていた。

 「ミズノさんのバットを作る技術は素晴らしいです。(自らのバットの形状を)変えるつもりはないですが、いろいろな話を聞きました」。

 投手でありながら、バットにも強いこだわりを持つ。2年目には自ら職人にオリジナルのバット製作を依頼。当時「投手でここまで(細かい)注文をされたのは初めて」と言われたという。「飛距離もほしいし、負担なく振れる軽さを」と長さ約85センチ、重さ約880グラムのバットを使い続けている。

 投球同様、打者としての意識も高い。スコアボードに表示される自らの数字を見て「打者も数字と戦っているんだな」と、その心理に思いをはせる。打席に入る前には、主軸を担う坂本勇、阿部らから相手投手の傾向や配球を聞き、頭にたたき込む。「無策で入るよりも確率は上がる」とし「僕が打てば、(8番打者の小林)誠司も楽になると思う」と言葉に力を込めた。

 今季の打撃成績は54打数9安打の打率・167。だが、2016年にはセ・リーグ投手では唯一の2桁となる12安打をマークしている。今季は相手投手の攻め方が変化球中心の打者同様のものと変わり、数字を落としたが「(来年は)15安打は打ちたい」と向上心が衰えることはない。

 今季は最多勝、最優秀防御率などのタイトルを獲得し、沢村賞にも輝いた。契約更改交渉後の会見では、来季に向け「すべての水準を上げる」と話しており、打撃も例外ではない。打撃での究極の目標を「漫画みたいな(自分の)ホームランでの1-0完封」としたエース。来季は投球だけでなく、「打者・菅野」にも注目だ。(デイリースポーツ・野畑圭司)

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