【スポーツ】宮里藍引退の年に誕生した新女王・鈴木愛は新時代を築けるか
女子ゴルフの2017年賞金女王・鈴木愛(23)=セールスフォース=が飛躍の時を迎えている。今季は保険の窓口レディースとアース・モンダミンカップで2勝を挙げ、獲得賞金を1億4012万2631円として自身初、日本人としては13年の森田理香子以来、4年ぶりのマネークイーンに輝いた。
得意のパッティングは平均パット数1位こそ逃がしたが、1・7582で2位。平均ストローク数も70・7447で4位と安定感は抜群だった。目を引くのは年間トップテン入りの回数で、16回と堂々の第1位。難しいとされる、どんなコースでも力を発揮したことがうかがえる。
鈴木に今季を振り返ってもらうとともに、来季へかける思いも聞いた。
-今年は素晴らしい1年だった。
鈴木愛「やはり勝利数が少ないですね。もう1勝して3勝はしたかった。来年の課題です。今はひたすら休みがほしいです」
-今年一番印象に残っている1打は。
「アース・モンダミンカップで優勝を決めた8メートルくらいのパットですね。前で三ヶ島かなちゃんが長いバーディーパットを入れて、私が外したらプレーオフという大事なパットだったんですけど、ジャストタッチで入ってくれました」
-さらなる飛躍を目指す来年の課題は。
「ドライバーは安定しているので、この状態を続けていって、9番アイアン以下のクラブで常にバーディーチャンスを作れるくらいに精度を上げたい。100ヤード以内は1ヤード2ヤード刻みで打てるように練習します」
-来年、数字的な目標やこだわりたい記録は。
「平均ストロークはもう少し意識していきたい。来年はもう少し縮めることができたらなと思う。やっぱり69点台を目指していきたいですね」
-今年もオフのトレーニングはプロ野球ロッテの選手と一緒に。
「はい。トレーニングは独りだとさぼっちゃうので、みんながいると頑張れる。みんなについていけるようにやっていきたい」
-来年の海外メジャーの位置づけは。
「来年はANAインスピレーションにも出ようと思っている。全米女子オープンと全英女子オープンには出られるので、その3試合には新しい気持ちで臨めたらいい」
-最後に来年の抱負を。
「今年は運がよかった1年。来年は勝ちにこだわりたい。そうすれば(連続)賞金女王は勝手についてくると思う」
カリスマ的な存在だった宮里藍が引退した年に新女王の座に就いた鈴木が新時代を築けるか、2018年のゴルフから目が離せない。(デイリースポーツ・松本一之)