【スポーツ】今年の女子ゴルフツアーは昨年以上に面白い 7話題ピックアップ
今年の女子ゴルフツアーは、昨年以上に面白くなりそうだ。日程は開幕戦のダイキンオーキッドレディース(3月1~4日、沖縄県・琉球GC)を皮切りに最終戦のLPGAツアー選手権(11月22~25日、宮崎CC)まで全38試合。いくつか見どころを挙げてみた。
◆鈴木愛は2年連続賞金女王を獲れるか
昨年1億4012万2631円を稼いで初のマネークイーンに就いた鈴木だが、2位のイ・ミニョン以下3位テレサ・ルー、4位キム・ハヌル、5位の申ジエまでが1億2000万円台で続いており、楽観視はできない。昨年2勝だった優勝を3勝以上に増やせるかがカギ。パット巧者だけにショットとかみ合えば、十分チャンスがあるだろう。
◆川岸史果の大ブレークに期待
昨年悲願の初優勝を果たし、賞金ランク7位と躍進した川岸史果は、男子プロの父・良兼譲りの飛距離が大きな魅力。ショートゲームの進歩次第だが、日本人選手の中では打倒・鈴木の1番手に挙げたい。
◆前女王イ・ボミの復活はあるか
15、16年と賞金女王に輝いたが、昨年はランク23位に後退。ショットの不調が原因で16年1位だったパーオン率が昨年は23位。それにともない平均パット数も3位から20位へ下がっている。ショットの精度さえ取り戻せれば-というところか。
◆ニューフェースの台頭も十分
昨年のプロテストは大豊作だった。アマチュアだった14年KKT杯バンテリンレディースで優勝した経験を持つ勝みなみをはじめ、プロツアーで活躍した実績がある新垣比菜、小祝さくらの黄金世代が合格。トップ合格した松田鈴英、17位の田村亜矢、34位の三浦桃香はビジュアル面も注目されそうだ。このうち最終予選会で上位に入った松田、勝、小祝に田村、金沢志奈、沖せいらは開幕戦から出場する。フレッシュな顔ぶれの初Vラッシュがあれば、女子ツアーのさらなる盛り上がりは必至だ。
◆昨年復活した比嘉真美子が自分の時代を築くか
昨年は上田桃子が2勝を挙げて復活を印象づけたが、大器といわれながら長く低迷していた比嘉真美子もNEC軽井沢72で復活優勝を果たした。不振の原因だったドライバーショットの精度が上がり、250ヤードのドライバー飛距離を生かせるようになったことが大きく、今年はより一層の活躍を期待したい。
◆日本選手最強はやはり畑岡奈紗
畑岡は昨年の米ツアー最終予選会をトップ通過し、今年も米国に主戦場を置く。昨年は初めてのコースがほとんどで、慣れない長距離移動やホテル中心の住環境もあって、カベにぶつかったが、米国に拠点を構える今年は初優勝を狙える。日本ツアーにはスポット参戦となるが、ミスを恐れずピンを攻めるゴルフは魅力たっぷり。仮に米ツアー優勝を引っ提げて、3連覇を目指す日本女子オープンに出場すれば、注目度は格段にアップするのは間違いない。
◆ステップアップツアーも大盛況
下部ツアーのステップアップツアーは昨年同様に21試合開催される。賞金総額は昨年比2000万円アップの4億2500万円と年々充実度を増している上、出場選手の顔ぶれもツアーに引けを取らない。昨年シードを取れなかった“韓国のセクシークイーン”アン・シネをはじめ実力者の原江里菜、川満陽香里、美人プロの藤田光里、中国の“スイートハート”セキ・ユウティン、香妻琴乃が復活をかけて出場する。新垣比奈ら最終予選会で上位に入れなかったルーキーも参戦するだけに、ギャラリー数の大幅アップも期待できる。(デイリースポーツ・松本一之)