【野球】巨人史上最長の育成8年目右腕に大きなチャンス到来

 7年間、辛酸をなめ続けた右腕に、大きなチャンスが訪れようとしている。15日に行われた巨人のスタッフ会議で、育成8年目を迎えた成瀬功亮投手(25)のキャンプ1軍スタートが内定した。翌16日のジャイアンツ球場。この日、スタートした育成練習後、背番号「012」は、静かな口調でアピールへの思いをにじませた。

 「これまでやってきたことを変えず、ぶれずにアピールできればいい。支配下へ上がるための少ないチャンス。数カ月、必死になってやっていきたい」

 2010年度ドラフト会議で育成6位での指名を受け入団。支配下昇格を目指してきた。だが、13年に右肩関節唇のクリーニング手術、16年は右手指の血行障害の改善手術を受けた。「手術をさせてもらった球団にも恩返ししないといけない」。育成8年目は球団最長。支配下昇格でのプロ1勝こそ、恩返しになる。

 昨季は、篠原や青山ら4人の育成選手の支配下昇格を見届けた。秋の契約更改後「複雑だった」と率直な心境を吐露した右腕。同じ頃に転機が訪れた。「空振りが取れる球が必要」と縦に曲がるスライダーとフォークを本格的に投げ始めた。11月下旬からの台湾ウインターリーグでは9試合に登板し、無失点。確固たる手応えをつかみ、川相2軍監督の強い推薦もあり、キャンプ1軍スタートを勝ち取った。

 キャンプではエースの菅野らに交じってアピールしていく。「結果を出すことが大前提。時間があるわけではない。支配下に上がらないと始まらない」。4年ぶりのV奪回へ、し烈なレギュラー争いが繰り広げられる宮崎キャンプ。一方で、3桁の背番号からの脱却を期す25歳の戦いも、注目ポイントになる。(デイリースポーツ・野畑圭司)

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