【芸能】ジャニー社長 キンプリに驚かされたこと2つ…6人の「デビュー」への情熱とは
SMAP、嵐など数多くの人気グループを輩出するジャニーズ事務所から4年ぶりのCDデビューが17日に発表され、話題になった。6人組「King&Prince(キング アンド プリンス)」の今春デビューを決めたジャニー喜多川社長(86)は昨年9月にメンバーから直訴され、4カ月後の今月17日に呼び出して、会見発表を用意した。デビュー打ち止め説を打破する今回の経緯を語る途中、ジャニー氏は「2つの驚き」があったと振り返っている。
14年4月の7人組「ジャニーズWEST」以来、4年ぶりのCDデビューを決めたジャニー氏が驚いた1つ目は6人の「直訴」。Jr.内ユニット「Mr.KING」のメンバーとして舞台、映画、ドラマに主演と大活躍の平野紫耀(20)を中心に、同ユニットの永瀬廉(18)、高橋海人(18)、「Prince」岸優太(22)、神宮寺勇太(20)、岩橋玄樹(21)の6人によるデビュー直談判だ。
現在、タレントの活躍の場は多岐にわたる。「仕事は一つじゃない」と舞台やテレビに出演することもデビューの一つと考えているジャニー氏にとっては、「『いつデビューできるの?』と言うから、びっくりした。帝劇、日生(劇場)と出させていただいて、東宝、松竹さんと映画もやらせていただいた。『まだ、(CD)デビューしてない』と言われるとしょうがない」。メーンを張る舞台中の昨年9月時点で、メンバーがこれほどまでにCDデビューへの思いを強めていたことは想像以上だったようだ。
2つ目は「合流」。15年6月5日に「Mr.King vs Mr.Prince」として活動した6人は、その後「Mr.KING」「Prince」と2組に分かれ、切磋琢磨(せっさたくま)しながら成長してきた。昨夏の公演で一緒にライブをした際の反響を肌で感じ、6人でのパフォーマンスに手応えをつかんでいた。
2組に分かれて高め合う姿を見てきたジャニー氏は「6人でやるとは絶対、思わなかった。僕なんか発想がないわけですよ。なんで『3、3』で、きちっとやっているのに6人で集まらないといけないのか」と自身の考えに合流はなかったという。ただ、直訴を含め「タレントから言われたことはやってやろうと思う。(実際に)やれるか、やれないかは別にして動きますよね」と意見を尊重した。
グループ名は「VS」から「&」に変わり、共闘の意味合いも強まり一つになった。メンバーの意識も高い。6人並んだ姿を見て、たくましさを改めて感じたジャニー氏は「いい名前ですよね。若い者と若い者がドッキングしてグループを組むのは素晴らしいこと。どんどん伸びていくんじゃないかな」。現在は、世界も見据える6人の将来に太鼓判を押している。
社長に驚きを与えたメンバーも直訴までには議論を重ねた。デビュー打ち止めのうわさから不安も「ありました」と語る平野は「デビューして『もっと有名になりたい。もっと大きな規模で』という気持ちが強かった」と直談判に踏み切った思いを明かす。永瀬は「9月に紫耀が『言いに行かない?』といい、正直、僕と岸君は『まだ早いんじゃないか?』と思っていた派なんですよ。じっくり6人でご飯に行って話し、今の6人で改めて気持ちを一つにして『デビューしたい』と考えが変わり気持ちを伝えました」と葛藤があったことも打ち明けていた。
今回の直訴からジャニー氏は、現代のJr.もまた、大きな夢の一つにCDデビューがあることを感じたのか、「そういう考えがあるんだなと今回、なんとなくわかった」と冗談とも本気ともつかないトーンで語り、ほほ笑んだ。これから直談判が増えても「実力もないのに言ってきたって絶対、無理」と厳しくも愛ある視線を向けるが、「夢を持っている子たちがいっぱいいる」と今後のCDデビューについても前向きな発言をしていた。
現在、キンプリが出演する帝劇舞台「ジャニーズ Happy New Year アイランド」(27日千秋楽)を始め、多くのJr.が多方面で才能を輝かせている。年内に2組目のデビュー組誕生と“豊作の1年”となるか、はたまた数年後に誕生か。今後の展開に期待が集まる。(デイリースポーツ・上野明彦)