【スポーツ】J1神戸の通訳は異色の経歴…小泉今日子とドラマで共演

 J1神戸にタイ代表DFティーラトン・ブンマタン(27)が1年間の期限付き移籍で新加入した。5日には神戸市内で会見を行い「まずは先発を勝ち取り、実力を見せていきたい」と抱負を語った。利き足の左足から繰り出されるキックは多彩で“悪魔の左足”の異名を持つ。13年にタイ・プレミアリーグ最優秀選手に選ばれ、タイ代表では主将も務め、国際Aマッチ49試合5得点を記録している。

 期待の左サイドバックを通訳として支えるのは異色の経歴の持ち主だ。タイ人のナリット・ジャムパリーさん(32)。俳優やタレントとして日本のテレビ番組に多数出演しており、小泉今日子主演、宮藤官九郎脚本で昨年10~12月放送されたTBS系ドラマ「監獄のお姫さま」にはプリンス役で出演していた。

 ナリットさんはラオスとの国境沿いに位置するタイ・ブンカーン県出身で、中学卒業後16歳で来日。1年間日本語を勉強し、埼玉県内の高校に入学。専門学校に進んだ後、日本の企業に就職した。

 小さな頃から「芸能界で働きたい」と夢を描いていたナリットさんは、いくつかの事務所のオーディションを受けて芸能界入り。芸能活動も軌道に乗っていたが、ティーラトンが神戸入りするというニュースを知り、「新しいチャレンジで刺激をもらえる」と自ら神戸側に連絡し、通訳として雇ってもらえるよう売り込んだ。タイ代表FWティーラシン・デーンダー(29)が入団したJ1広島にも売り込みを掛けたというが、「神戸が運よく採用してくれた」とナリットさんは笑う。

 収入は芸能活動時より減るそうだが「ティーラトンはタイでとても有名な選手。一緒に仕事ができるのは光栄です」。自身もサッカー経験者でタイでは「地元の村の代表選手」だったというナリットさんにとって、母国の代表選手をサポートすることは何よりの誇りに違いない。ティーラトンの性格については「真面目だけど負けず嫌いな一面もある。やると決めたらやり遂げるタイプ」と分析。二人三脚で異国でのチャレンジを成功させる。(デイリースポーツ・山本直弘)

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