【野球】兄の背中を追い、独立L・香川でNPBを目指す又吉亮文
野球の独立リーグ、四国アイランドリーグplusの香川オリーブガイナーズに今季、中日で活躍する又吉克樹投手(27)の弟・又吉亮文(あきふみ)投手(22)が入団した。兄と同じく環太平洋大からの香川入り。投球スタイルもよく似たスリークォーターの右腕は「兄は1年でNPBに入った。自分もそこを目指したい」と、大きな目標を胸にトレーニングに励んでいる。
5歳上の兄・克樹は2013年に香川でプレーした。1年目ながら13勝を挙げて最多勝のタイトルを獲得すると、四国IL史上最高位のドラフト2位で中日入りを果たした。日本代表にも選ばれるなどスター選手へと駆け上がった兄は、亮文にとって大きな目標であり続けた。
昨年の年末には故郷・沖縄で、ともに帰省していた兄と一緒にキャッチボールやトレーニングを行った。「しっかり目標を持ってやれ」「中途半端が一番ダメ」「欲を出せ」。兄からもらった力強いアドバイスやエールが「すごく刺激になった」と言う。
投手を始めたのは浦添高入学後から。当時は上手投げで最速120キロ前後のスピードしかなく、ベンチにも入れなかった。環太平洋大に進み、3年時にスリークォーターにフォームを変更。直球は最速140キロまで伸び、4年秋には明治神宮大会でも登板した。
身長175センチで、長い腕をしならせてキレのある球を投げ込む。兄も指導した西田真二監督(元広島)は「体にバネがある。まだ荒削りだけど、伸びしろは十分」と期待を寄せた。
兄と比べられることは多いが、「僕は僕ですから」と過度に意識はしていない。そして「兄とは歳が5つ離れているので、これまで一緒に野球をやることはほとんどなかった。だからNPBで一緒にやりたいんです」と力を込めた。兄が待つ舞台を目指し、独立リーグで鍛錬とチャレンジの日々を送る。(デイリースポーツ・浜村博文)