阪神の鳥谷敬内野手が沖縄・宜野座での春季キャンプで二塁守備に取り組んでいる。既に遊撃手と三塁手でゴールデングラブ賞に選出。二塁手としても受賞すれば、複数ポジション最多タイの３ポジション目。過去には中日でプレーした立浪和義が遊撃手、二塁手、三塁手で受賞している。（敬称略、球団は当時。８５年まではダイヤモンドグラブ賞）

　立浪はまず高卒新人だった８８年に遊撃手で受賞。この年は新人王にも輝いた。さらに９５～９７年には二塁手、０３年には三塁手で選ばれた。鳥谷は遊撃手で４度（１１、１３～２０１５年）、三塁手では同ポジションにコンバートされた昨年に選出された。

　他の２ポジションで受賞している選手は

【セ・リーグ】

・高田繁（巨人）＝外野手（７２～７５年）、三塁手（７６、７７年）

・藤田平（阪神）＝遊撃手（７３、７５年）、一塁手（８１年）

・石井琢朗（横浜）＝三塁手（９３～９５年）、遊撃手（９８年）

・宮本慎也（ヤクルト）＝遊撃手（９７、９９～０３年）、三塁手（０９～１２年）

【パ・リーグ】

・石毛宏典（西武）＝遊撃手（８１～８３年、８５、８６年）、三塁手（８７、８８年）

・西村徳文（ロッテ）＝二塁手（８５年）、外野手（９０年）

・片岡篤史（日本ハム）＝一塁手（９６年）、三塁手（９７、９８年）

・小笠原道大（日本ハム）＝一塁手（９９～０２、０６年）、三塁手（０３年）

・西岡剛（ロッテ）＝二塁手（０５年）、遊撃手（０７、１０）

・金子誠（日本ハム）＝二塁手（９８、９９年）、遊撃手（０９年）

・小久保裕紀（ダイエー）＝二塁手（９５年）、一塁手（１０、１１年※球団はソフトバンク）

　・稲葉篤紀（日本ハム）＝外野手（０６～０９年）、一塁手（１２年）

　また、最多受賞数は福本豊（阪急）で外野手部門での１２回。７２年から８３年まで１２年連続での選出で、こちらも最多連続受賞記録。パ・リーグの新人野手受賞者は７９年の高代延博（日本ハム）、８１年の石毛でいずれも遊撃手。共に社会人出身となる。

　セ・リーグの最多受賞選手は山本浩二（広島、駒田徳広（横浜）、古田敦也（ヤクルト）、宮本の１０回となっている。

（デイリースポーツ・記録部）