【スポーツ】復活を目指す元女王森田理香子の決意
女子ゴルフの今季開幕戦、ダイキン・オーキッド・レディース(沖縄県・琉球ゴルフ倶楽部)は、昨年賞金ランク2位のイ・ミニョン(韓国)の優勝で幕を閉じたが、その盛り上がりの陰で、スランプ脱出を目指す森田理香子(28)=リコー=が29位に食い込んだ。
ジュニア時代から日の当たる道だけを歩き、2013年には年間4勝を挙げて賞金女王の座に就いたが、その後不振に陥った。16年に賞金シードを失うと、昨年は20試合で12度の予選落ち。QTもまさかの2次敗退となり、下部のステップアップツアー出場も厳しい状況に追い込まれた。
今季のツアー出場は、上限が8試合の推薦出場と過去の優勝者枠で出場できる日本女子プロ選手権に限られるが、今季から新規導入されたリランキング制度(6月までの前半戦終了時の賞金ランクによりシード選手以外の7月以降のツアー出場優先順位を見直す)を活用し、まずは後半戦の出場権獲得を目指していく。
主催者推薦で出場した開幕戦で森田に話を聞いた。
-2018年のシーズンは始まったばかりですが、目標はどのあたりに置いていますか?
「やはり推薦をいただいてしか試合に出られないので、出場できた試合では成績を残したいけど、その気持ちが空回りしてもダメだと思う」
-過去に優勝経験もあるダイキンでは初日に2アンダー70が出ました。インは1イーグル、3バーディー、1ボギーの32。最終的には通算イーブンパーでのフィニッシュとなりましたが、ゴルフはだいぶいい感じでできているのでは?
「今までよりはいいです。すぐには結果は出ないと感じています。でも、すごくよくなっているという感覚はある。そこが成績とつながるかといわれると『?』の時もあるんですが、自分の中ではすごくいい感じです」
-このオフは相当準備をしてきたそうですね。
「ひとつのことをコツコツとやり続けました。重点的には体のケアですね。10代は疲れなかったけど、だんだん疲れるようになってきたので、なるべく翌日に疲れを残さないように気をつかっています」
6月末のリランキングで後半戦出場権を得られる賞金額の目安は、昨季同時期実績だと230~250万円と予想される。ダイキンは3日目が荒天で中止になったため、賞金ランクへの加算額は75%に減額され、森田が29位で獲得した金額は64万8000円。復活への足掛かりとなる後半戦出場権獲得へは、約170~190万円が必要になる計算だ。まずはこの“当確ライン”突破を目指していくことになる。
-今季はリランキングに活路を見いだしていくことになると思いますが、一気に復活優勝で決めたいという気持ちもあるのでは?
「周りからは優勝できるから大丈夫って言われるけど、私は優勝からだいぶ遠ざかっているので、一生懸命やっても勝てるかは分かりません。でも、勝つために練習してきているから、ベストは尽くします」
14年Tポイントレディース以来の劇的優勝で復活をアピールとなれば、いかにも華やかな森田らしい。(デイリースポーツ・松本一之)