【野球】営業マンからプロ野球選手に 1軍昇格目指す阪神ドラ5谷川

 営業マンからの夢を切り開いた阪神のドラフト5位・谷川昌希投手(25)=九州三菱自動車=が、次なる目標を目指して奮闘中だ。春季キャンプでは終盤に1軍へ合流したものの、開幕メンバーには残れず。昇格を目指して2軍で汗を流している。

 「先発で投げさせてもらっていろんな課題もあり、得たものもある。良かった部分は継続しながら、悪かった部分は修正して。アピールしないといけない立場なので」

 ファームでは主に先発として登板。3試合に投げ0勝0敗、防御率4・50。納得のいく成績は残せていないが、日々学ぶことが多いプロでのマウンドに充実感を感じている。

 社会人1年目の投手。昨年までの生活とは全く違う。九州自動車三菱時代、午前中に約3時間の練習を行い、午後1時に出社。営業マンとして課せられたノルマをこなした。「きつかったですけど、いい経験になった。土日は仕事が多く、そこを抜けてしまうと影響も大きい」。決して野球と仕事の両立は簡単ではなかった。

 「社会人に入ったときから3年と決めていた。3年でだめなら野球も会社も辞めるつもりだった。3年目でプロになれたので、本当に良かった」

 福岡県出身。野球を続けるために東農大から地元へ戻った。15年から3年連続で都市対抗本戦に出場し、17年は侍ジャパン社会人代表に選出。着実に目標としていたプロへの階段を上がっていき、節目として決めていた3年目に阪神への入団をつかみとった。

 これからは野球が仕事。厳しい世界に身を置いているのは十分承知している。1番気にかけているのは資本となる体だ。「投げられればチャンスをつかめることもあるが、ケガをして投げられなければそれすらできない」と話す。少しの変化でも気づけるように、毎日のストレッチは欠かさない。

 ルーキーイヤーは始まったばかり。「結果を出さないと使ってもらえない」と気を引き締める。1軍から声がかかるまで、最大限の能力を発揮して、猛アピールを続ける。(デイリースポーツ・井上慎也)

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