【スポーツ】石川遼が取り組んでいるスイング改造とは?本人に聞いた
男子ゴルフの石川遼(26)=CASIO=が昨秋から取り組んでいるスイング改造とは、一体どんなものなのか。昨年は5年間挑戦した米ツアーの出場権を失い、今季は国内ツアーに軸足を置きながら、抜本的なスイング改造に取り組む考えで、その先にあるものは近い将来の米ツアーへの再挑戦。ゴルフファンなら誰でも気になる、石川の取り組みの内容とは。国内開幕戦・東建ホームメイトカップの会場で本人に聞いた。
-スイング改造をしようと思ったきっかけは何ですか?
石川「2012年あたりから(ドライバーショットで左に曲がる)チーピンと(右に押し出す)プッシュアウトに悩んでいました。(中でも)プッシュアウトが怖くなり、ダウンスイングで早めにフェースを閉じてしまうようになった。それでプッシュアウトはなくなってきたけど、大事な時に出てしまう。それで去年(の秋)からドライバースイングのフェースの向きやヘッドの入り方(の修正)に取り組んでいます」
-よかった時のスイングと悪くなったスイングはどう違ったのですか?
「よかった時は2009年、2008年にさかのぼります。(その時は切り返しから)フェースを開いてダウンスイングにかけて閉じていたんですが(悪くなった時は)トップからダウンにかけて(フェースが)開くのを怖がって、ずっと閉じながら下ろしてくるようになったんです」
-ドライバーで悩んでいるということですが、アイアンについては?
「アイアンはいいのですが(問題は)ドライバーですね」
-チーピンやプッシュアウトを減らしたいという狙いは分かりました。スイング改造の現時点での完成度はどのくらいですか?
「5割ですかね。(以前に昨年11月の)カシオワールドオープンの時は5割、今年のマレーシア(メイバンク選手権)の時は6割という表現をしましたが、今はまた5割くらいです。(スイング改造の達成度は)自分の意気込みと反比例することもある。もちろん意気込まないわけではなく、意気込む中でどういう(悪い)クセが出るか分かっただけでもよかったということもあります」
-そのスイング改造の目的は、再び米ツアーへ復帰し、さらに上位でプレーするためですか?
「もちろん(米ツアーに)戻りたいと思いますが、戻る時の状態が大事。ただ(日本ツアーで好成績が出て、米ツアーに)出られるようになったから行くというのではなく、しっかり上位で戦えるという状態になってから行くというようにならなければ。今まで世界の試合で成し遂げられなかったことやったり、今までに自分が作った記録をどんどん更新していきたいですね」
試行錯誤をしながら成長してきたのが石川。スイング改造の完成までにはまだ時間はかかりそうだが、今度はどんな進化を遂げるのか。(デイリースポーツ・松本一之)