【野球】大型新人そろい踏みの東京六大学で開幕スタメン一番乗りのルーキーとは

 14日に開幕した東京六大学野球の春季リーグ戦。いきなり各大学のルーキーたちが鮮烈なデビューを飾った。高校時代から注目を浴びた選手たちが目立つ中で、唯一開幕スタメンを勝ち取ったのが早大・丸山壮史内野手(1年・広陵)だ。昨夏の甲子園準優勝メンバーが名門のレギュラーの座を射止めた。

 今年の東京六大学には、例年以上に高校時代からプロの注目を浴びた1年生が集結している。丸山と同じ早大では、昨春のセンバツ優勝右腕・徳山壮磨投手と岩本久重捕手の“大阪桐蔭バッテリー”が14日の立大1回戦で九回にそろって神宮デビュー。1回無失点と上々の結果を残した。

 秋春連覇を狙う慶大では、大阪桐蔭の主将として昨春のセンバツ優勝に貢献した福井章吾内野手、名門・慶応の4番として高校通算50発を誇る正木智也外野手、出雲では16年夏の甲子園に出場した橋本典之外野手がベンチ入りした。3人そろって開幕週で初安打と同期でしのぎを削っている。

 春連覇を目指す立大には昨秋の高校日本代表としても活躍した川端健斗投手(秀岳館)が加わり、15日の早大2回戦で2番手として好救援し初登板初勝利を挙げた。

 第2週から登場した明大も、21日の東大1回戦で昨春センバツ準優勝右腕・竹田祐投手(履正社)らベンチ入りしたルーキー4人が全員そろって神宮の地を踏んだ。

 デビューラッシュの大トリを飾ったのは法大・三浦銀二投手(福岡大大濠)。23日の立大3回戦の2番手で3回1失点とまずまずの投球を見せた。

 周囲の華々しい同期たちに対し、丸山は「他の1年生は有名な選手ばっかりなんですけど、僕はそんなに。ただ、がむしゃらなところだけは勝つと思っているので」と負けるつもりはない。開幕戦には「2番・二塁」でリーグ戦先発出場。六回に代打を送られて無安打に終わったが、翌日もスタメンに名を連ねると三回に右前へ初安打をマークした。2試合で2犠打とつなぎ役として献身的なプレーが光る。

 本職は遊撃か三塁だが、大学では二塁に挑戦中だ。動きが逆になったものの、「たくさんノックさせてもらって、たくさん実戦で試してもらったので」と徐々に順応。2試合で無失策と無難にこなした。

 これまでもスター選手とともにプレーしてきた。兵庫・神戸市出身。小学時代には阪神タイガースジュニアでは安田尚憲内野手(ロッテ)と、広陵では中村奨成(広島)とチームメート。ドラフト1位でプロの世界へ飛び立った戦友の姿も刺激になっている。中村奨とは最近も連絡を取り合い、「自分がリーグ戦(開幕メンバー)に選ばれて『頑張れよ』と言われたので、頑張れよと言いました」と互いにエールを送り合った。

 昨季、東大と同率最下位と70年ぶりの屈辱を味わった早大にとっては、巻き返しへカギとなる新戦力だ。「思い切ったプレーでチームに勢いを与えるような感じになれば」。大型新人が集結する中で開幕スタメン一番乗りを果たした丸山が、名門を復活へと導く。(デイリースポーツ・佐藤敬久)

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