四国アイランドリーグｐｌｕｓの香川オリーブガイナーズに今季、頼もしい“助っ人”が加わった。かつてヤクルトなどで活躍し、９８年に最多勝（１７勝）と沢村賞も獲得した川崎憲次郎氏（４７）が投手コーチに就任。ＮＰＢ入りを目指す若い選手たちに自らの経験を注ぎ込んでいる。

　川崎氏は解説などの仕事の合間を縫ってホーム試合を中心にチームに合流。独立リーグでの指導は初めてで、「ここには夢を持った選手がたくさんいる。そんな彼らの力になりたい」と熱く語った。

　川崎コーチが加わったチームは開幕からここまで１６試合を戦い、１０勝４敗２分け（２８日現在）で首位を快走中だ。投手陣は抜群の安定感を誇り、チーム防御率は２・０３。ＮＰＢのドラフト候補に名前が挙がる秀伍投手（２６）や、同じくドラフト候補でストッパーを務める原田宥希投手（２３）らが好投を続けている。チームを率いる元広島の西田真二監督（５７）は「我々とは違う新しい視点で選手を見て、アドバイスしてくれる」と、川崎コーチがもたらす好影響を評価する。

　香川には今季、高松市出身で元広島投手の天野浩一氏（３９）も投手コーチに就任。２人体勢で投手陣をバックアップし、開幕ダッシュに成功した。「ＮＰＢに１人でも多く選手を送り込むことが使命。その選手たちが上で活躍している姿を早く見たいですね」と川崎コーチ。この秋、香川から何人の選手がドラフト指名を受けるか、今から楽しみだ。（デイリースポーツ・浜村博文）