【野球】広島、離脱者が相次ぐ中、首位キープ その選手層の厚さとは
前半戦最初のヤマ場を乗り越えた。カープのゴールデンウィーク9連戦は2日・巨人戦(マツダ)が雨天中止となり、5勝3敗でフィニッシュ。離脱者が相次ぐ中、首位の座をがっちりキープした。
当初は先発が不安視されていた。連戦前に今季の開幕投手・野村が「背中の筋挫傷」でチームを離脱。代役の先発を務めた薮田は結果を残せず2軍降格となったが、大瀬良が2勝、ジョンソン、岡田、中村祐がそれぞれ1勝を記録。九里も今季2度目の先発で好投を見せ、ローテ生き残りへアピールに成功した。中継ぎでは高卒2年目・長井がプロ初登板。いきなり自己最速154キロを計測し、圧巻のデビューを飾った。
打線も得点力低下が心配されていた。丸が連戦初戦の28日・阪神戦で負傷交代。連続試合出場が700でストップし、翌日に「右ハムストリング筋挫傷」で出場選手登録を抹消された。昨季はリーグMVPを獲得。今季も打率・312、5本塁打、16打点。高ヘッドコーチが「確固たるレギュラーだからね」と話したように、チームに衝撃が走った。
「3番中堅」はチーム全員でカバーした。3番に入ったバティスタがゴールデンウィーク8戦4発と大爆発。菊池も11試合連続安打を記録するなど、攻守でチームを支えた。中堅では4年目野間が存在感を発揮。打率3割を超え、今後は相手先発が左でもスタメン出場が検討されるほどだ。
野村、丸が離脱しても改めて選手層の厚さを見せつけ、チームの底力を示した。最後の6日・ヤクルト戦は今季初のサヨナラ負けを喫したが、緒方監督は「痛い1敗になってしまったけど、みんな頑張ってくれた。広島に帰ってコンディションを整えてカープの野球をやっていきたい」ときっぱり。
8日からはDeNAと2連戦、11日からは2位阪神と3連戦。今季も本拠地・マツダスタジアムでは10勝3敗と圧倒的な強さを誇る。打倒カープに燃える両チームをたたき、首位固めだ。
(デイリースポーツ・杉原史恭)