【サッカー】西野監督をギリギリまで悩ます香川の「コンディション問題」
6大会連続となるサッカーのW杯に臨む日本代表誕生が刻一刻と迫っている。本大会に登録できる選手の人数は23人だが、14日には国際サッカー連盟(FIFA)に大枠となる35人を登録。18日には壮行試合をかねた親善試合・ガーナ戦(30日・日産ス)に臨むメンバーが発表される。日本協会はガーナ戦を経た31日にW杯メンバー23人を発表する方針だが、西野朗監督は「いくつかのオプションも考えられる」と話すなど、23人を超える選手数で直前合宿地であるオーストリアに出発する可能性も示唆している。
西野監督の苦悩が垣間見える。12日に行われた横浜M-G大阪戦を視察した後に取材に応じた指揮官は、23人のメンバー発表について問われると「(メンバー決定は)早い方がというのもあるが、確信できたメンバーならば(31日に23人を発表して行く)、という形もあるが、いくつかのオプションを持ってというのもある」と言葉を濁した。
その胸中にあるのは、負傷を抱える選手のコンディションがある。電撃的な監督就任から約1カ月。4月下旬には欧州へ視察行脚にでるなど、国内外で選手の見極めを進めて来て「今の状態も大事だが(合宿開始からW杯初戦まで)、ここで1カ月あることで、(大会で)本来のというかベストパフォーマンスを出せる選手を見極めないといけない」と話す。
西野監督が欧州視察の際に「一番心配していた」という負傷者の状況。DF酒井宏(マルセイユ)の回復状況は直接確認し、FW岡崎(レスター)については「(離脱期間も短く)プレー自体は戻れる感じはあった」と話すが、MF香川(ドルトムント)については、視察当日に磁気共鳴画像装置(MRI)による検査をするなど「トレーニングは少なくとも見られるかなというつもりで行ったんですけど」と不安を払しょくすることはできず。香川はドイツ・ブンデスリーガの最終節・ホッフェンハイム戦で途中出場して戦列復帰を果たしたが、パフォーマンスは本来のものとはほど遠いものだった。
W杯メンバー選考の最終局面。西野監督の決断に注目したい。(デイリースポーツ・松落大樹)