【野球】阪神、最強中継ぎ陣は今季もフル稼働

 阪神の最強中継ぎ陣は今季も健在だ。シーズン開幕から約2カ月。5月23日の時点で救援防御率は3・45をマークし、DeNA(救援防御率3・01)に次ぐセ・リーグ2位の好成績を残している。

 抜群の安定感を誇るブルペン陣。現状、桑原-ドリスの方程式は不動で、七回には藤川、マテオ、岩崎が日替わりでマウンドに上がっている。金村投手コーチは「状況を考えながらであったり、状態がいい投手をつぎ込むことができている」と、複数の勝ちパターンを用意することで、状況に応じた起用をすることができ、個々の疲労を軽減させることも狙いだ。

 万全な態勢が整う中で、不安要素もある。猛虎の誇る60試合クインテットの1人、高橋聡が11日に左肩のコンディショニング不良で出場選手登録を抹消された。そのため、左の中継ぎは岩崎のみ。29日から始まる交流戦では、西武・秋山やソフトバンク・柳田ら左の強打者が控えるだけに、経験豊富な左腕の復活に期待が寄せられている。

 投手分業制となった現代野球。昨季は、78勝のうち31勝は中継ぎで勝利した。5投手の60試合以上登板はプロ野球史上初で、救援防御率2・64もトップの成績を残し、フル稼働でチームを支えた。

 残り4カ月。まだ先は長いが歓喜の瞬間を迎えるまで、気は抜けない。「個々が去年のような活躍をしてくれたらいいけどね。調子には波があるから。その時に誰かがカバーしてしのいでくれたらいい」と同コーチ。チームの勝利のため、一丸となり奮闘し続ける。(デイリースポーツ・井上慎也)

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