【野球】侍ジャパン稲葉監督 公式戦視察の横浜スタジアムで得た収穫
5月24日からスタートした侍ジャパン・稲葉篤紀監督のプロ野球公式戦視察。同31日には、DeNA対楽天戦が行われた横浜スタジアムを訪問し、選手たちに熱視線を送った。
試合前には2020年東京五輪の4番候補であるDeNA・筒香嘉智外野手と会話をし、体のコンディションや打撃の状態を確認した。日本の主砲は、1点を追う九回2死走者なしの場面で楽天・岸から起死回生の同点アーチを放った。打撃フォームの微調整に着手している筒香について、稲葉監督は「我慢強く、自分のやりたいことを貫き通して今、うまくいきつつあるのかなと」と目を細めた。
若い力の台頭も目の当たりにした。DeNAの先発はドラフト1位・東克樹投手(22)=立命大=。左腕は、7回1/3を投げ3失点で白星こそつかめなかったが、左右の足にそれぞれ打球が当たるアクシデントに見舞われながらも、ひるまずに奮闘した。
「気持ちの強さを感じました。本当にいいピッチャーが出てきた」と稲葉監督。そして「左ピッチャーは僕の中で重要な部分と感じている」と語り、日本代表トップチームの候補に名前を連ねる可能性も示した。
昨季の首位打者であるDeNA・宮崎敏郎内野手も2ランを放ち、「バットコントロールもありますし」と高評価。この日の視察でも多くの収穫があった様子だった。
決意も新たにした。横浜スタジアムは20年東京五輪野球のメイン会場。「ここでやるんだなと今日、グラウンドに入った時に思いました。こういう雰囲気を今日は感じられて良かったなと思います」。DeNA対楽天戦の1試合で4本塁打が飛び交い、「ちょっと怖い球場だなというのはあります。気を付けないといけないなと改めて思いました」と守備面での“警戒”も忘れなかった。
今月上旬まで行う稲葉監督のプロ野球公式戦視察。選手の体や打撃の状態など現状を把握し、情報収集もきっちり行って、2年後の本番に向けた準備を進める。(デイリースポーツ・伊藤玄門)