【野球】日本ハム・玉井が躍進 持ち味はミスターサブマリン直伝“変則投法”

 今年2月の平昌五輪カーリング女子で銅メダルに輝いたLS北見。美女5人の郷里として脚光を浴びた北海道北見市の隣、常呂郡佐呂間町出身の道産子右腕がメキメキと頭角を現している。「年末年始は地元(サロマ湖の名産)のカキをたくさん食べてきました」。日本ハム・玉井大翔投手(25)は純朴で、とても心優しい青年だ。

 今季はここまで中継ぎとして18試合に登板して1勝1敗、防御率1・93(5日現在)。劣勢でのロングリリーフや、勝利へバトンをつなぐ七、八回のマウンド。多種多様な首脳陣の起用法に全力投球で応え、ブルペンを支えている。持ち味は、通算87勝のミスターサブマリン・渡辺俊介氏(41)直伝の“変則投法”。分かっていても打たれない直球が大きな武器となっている。

 転機となったのは、新日鉄住金かずさマジック時代の16年。同チームのコーチに就任した渡辺氏との出会いだった。「僕は力で打者をなぎ倒すような投球はできない。普通に投げれば打たれてしまうんです。だから、工夫しないといけないと教わりました」。ポイントは投球時に肩関節、右股関節、左股関節の3カ所を巧みに動かすこと。スムーズな動作でボールをリリースするのではなく、各部を意識することで生まれる“時間差”で打者のタイミングをずらす。

 玉井の場合、まだ「左の股関節をやっとものにできそうな感じ」だと言う。左足を上げて捕手方向に大きく踏み出す際に、ワンテンポ地面に着地するタイミングを遅らせる。打者の頭の中を困惑させる145キロ直球だ。「渡辺さんは3カ所できていたと思います。僕もいずれできるようになりたいです」。完全に会得できれば、さらなる飛躍を目指せる。(デイリースポーツ・中野雄太)

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