【野球】交流戦不調の由伸巨人 マギー&ゲレーロ復調が浮上へのカギ
交流戦を8勝10敗で終え、巨人が借金3でリーグ戦再開を迎える。その交流戦では好機で1本が出ないゲレーロとマギーの不調が目立った。残り79試合。混戦模様の中、助っ人の“反攻”が推進への鍵を握りそうだ。
4番に4年目の岡本が座り、2年目の吉川尚が二塁レギュラーに定着。台頭した若手に加え坂本勇や亀井が好調で、チーム打率・266はリーグ1位で284得点は同2位。貧打に泣いた昨季から、打線は様変わりした。だが、その流れに乗り切れないのがゲレーロとマギーの両打者だ。
助っ人が、助っ人の働きをできていない。中軸を期待されて今季をスタートさせた2人だが、得点圏打率はゲレーロが・221でマギーが・224。リーグ最高の・458を誇る亀井、・433の坂本勇、・343の岡本の一方で、好機での弱さが際立っている。
起用法に首脳陣の苦悩がにじむ。開幕はゲレーロが4番、マギーが5番だった。だが、5日の楽天戦で初めて両者そろってクリーンアップから外れ、14日のソフトバンク戦ではついに和製オーダーが組まれた。両者を並べても、離して起用してもそこに好機が巡る。ゲレーロのコンディション不良もあり、最後は両者を外す決断を迫られた。
抹消中のゲレーロに加え、マギーも交流戦後のブレーク期間中は2軍で調整した。高橋監督は「ゲレーロもケーシー(マギー)も(2軍の)試合に出て調子を上げてほしい」と切実な思いを口にした。他球団スコアラーが「復調すれば怖いのは当然」と話すように、助っ人の不調が他球団を助けているのが現状だが、和製打線では一発の脅威が減る。それだけに村田ヘッド兼バッテリーコーチの「去年の成績を出してくれれば、打線に厚みと怖さが出る」と話す口調にも熱がこもった。
誤算の2人が復調すれば、反攻への推進力に変わる。マギーは昨季、7月から攻撃的2番に座りチームの猛追に貢献。ゲレーロも昨季の7、8月は得点圏で3割近い数字を残した。「新たな気持ちでやりたい」とゲレーロが話せば、マギーは楽天時代に師事した田代2軍打撃コーチの指導を仰いだ。残り79試合。助っ人が額面通りの働きを見せられるかが、ひとつの鍵を握ることになりそうだ。(デイリースポーツ・野畑圭司)