【野球】広島・坂倉将吾、1軍定着へ研さんの日々「小さいことからコツコツと」

 広島・坂倉将吾捕手が1軍定着へ向けて奮闘の日々を送っている。現在は2軍で研さんを積むが、昇格へ虎視眈々(たんたん)。ルーキーイヤーからの成長も数字に表れている高卒2年目は、前だけを見て汗と泥にまみれ続けている。

 春季キャンプは初の1軍スタートだったものの、開幕1軍は逃した。ここまでは昇格と降格を繰り返して9試合に出場し、8打数1安打1打点。7月18日に、5月28日に出場選手登録抹消されて以来の1軍となったが、7月21日に再降格した。

 それでもウエスタンでの打撃成績は目覚ましい。前半戦だけで見ても打率・344、4本塁打、24打点で「数字で見れば去年はホームランが出なかった(1本)けど、今年は4本出ている」と、うなずく。

 オフから長打力アップを課題としていただけに、成長の跡を着々と刻んでいる坂倉。スイングは日に日に変わるというが、「タイミングを1打席の中で対応していけている。追い込まれても『こうすれば』というのが何個か出てきた。いい待ち方ができている」と前半戦の好調の要因を分析した。

 その一方で、1軍で通用するために重きを置くのが守備面だ。「守備が足りないと思っている。それは肝に銘じてやっています」。今季1軍での出場時は捕逸や、暴投を防げない場面もあった。それだけに、倉2軍バッテリーコーチと捕る、投げるの基本練習を地道に積み重ねている。

 「小さいことからコツコツやっていかないと。マスクをかぶった時は勝つ。最少失点に、エラーも少なく、盗塁も刺す」。1軍捕手の石原、会沢、磯村の壁を破るためにも内容、結果ともに求めるレベルは高い。

 侍ジャパンの稲葉監督からも将来性を評価されている。2月の日南キャンプ中に名前を挙げられ、来訪した7月12日のフレッシュ球宴でも「1軍で何試合も出ている選手。いい打撃をするので、いい選手になれるように頑張ってもらいたい」と言葉を送られた。フレッシュ球宴では2打数無安打と結果は示せなかったが、期待の大きさは揺るがない。

 伸びしろは無限大。がむしゃらに打てる捕手への道を一歩一歩進んでいる。飽くなき向上心を持ち続ける背番号61が、いち早く飛躍のきっかけをつかむ。(デイリースポーツ・田中 哲)

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