【野球】首位打者狙う日本ハム・近藤、球宴で後輩の強打者から得た飛躍のヒント
日本ハム・近藤健介捕手(24)が、初出場した球宴で飛躍のヒントを得ていた。現在リーグ2位の打率・347で、出塁率・461は同1位(8月2日現在)。自身初の首位打者を目指すヒットメーカーは、西武・森友哉から逆方向へ強い打球を打ち返す極意を学んだ。
7月13日の球宴第1戦(京セラドーム)。全パの「3番・DH」で先発出場した近藤は母校・横浜の先輩、中日・松坂から球宴初安打となる中前打を放った。格別な瞬間をかみしめながらベンチに戻り、しばらくすると隣には2学年下の強打者の姿が。「森は逆方向に大きいのを打てる打者なので。自分から一方的に聞きましたね」とすぐさま質問攻めが始まった。
「まず、どういう意識で打っているのかを聞きたかったので。逆へ打とうとすると、どうしても手が離れてしまって力が伝わらない。体重をしっかりと(ボールの方向に)かけて、最後までバットを振り抜くことが大事だと思います。そういう風な話をしましたね」
173センチ、85キロと小柄な自身よりさらに、森は170センチ、80キロと小さい体で一流の道を歩んでいる。今季は84試合に出場して打率・288、11本塁打、57打点。球宴の同戦では松坂から3ランを放ち、MVPに輝いた。同じ左打者として尊敬し、またライバルとして絶対に負けられない。
18年シーズンは残り51試合。近藤は目標の首位打者へと突き進むため、体のケアにも多くの時間を割いている。昨年、手術した腰のコンディション維持のために「飛行機や、車を運転している時も気づいたら背筋を伸ばして姿勢を正すようにしています」と日常生活から注意。「首が張ってくると目の疲れにもつながってくるので、マッサージをしてもらっています」と最善の準備を尽くしている。
チームは首位・西武と2・5ゲーム差の2位(8月2日現在)。3日から直接対決3連戦(メットライフドーム)が幕を開ける。2年ぶりの日本一奪還を果たすために、近藤のバットは欠かせない。野球日本代表「侍ジャパン」の稲葉監督が、「日本の中でバットコントロールのうまさは一番」と認める安打製造機が、命運を握っている。(デイリースポーツ・中野雄太)