【野球】来秋ドラフト候補も大豊作!創志学園・西ら 進化する2年生に注目
来春センバツ出場校選考の重要な参考資料となる秋季大会が、各地でスタートしている。新チームで中心となる来秋ドラフト候補の2年生は、近年まれに見る投手の豊作となりそうだ。
今秋ドラフト候補の3年生は、大阪桐蔭・根尾昂内野手、藤原恭大外野手、報徳学園・小園海斗内野手ら野手に逸材がそろうが、対照的に来年は将来性が高い投手が多い。すでに今夏の甲子園でも活躍を見せた選手も多い。
最速150キロ右腕の創志学園・西純矢投手は、聖地で大ブレークした。1回戦では17年明治神宮大会準優勝・創成館を、4安打16三振で完封。2回戦で下関国際に敗れたが、オリックス・西が遠縁にあたる逸材は存分に能力を示した。
広島・苑田スカウト統括部長は「何を取っても素晴らしい。来年の1位候補になる」と絶賛。中日・中田アマスカウトディレクターも「来年の目玉になる」と話した。現時点では世代トップ評価を得ている。ド派手なガッツポーズを注意される場面もあったが、まだ2年生。精神面も含めた成長が期待される。
西と遜色ない評価を受けているのが、星稜の右腕・奥川恭伸投手だ。開幕戦の藤蔭戦で2年生としては、13年夏の済美・安楽智大(現楽天)以来となる自己最速150キロを記録した。阪神・筒井スカウトは「雰囲気は2年生に見えない。気持ちも強いし、投手としての大切なものを持っている。非常に楽しみ」と称賛していた。
大会後には2年生で唯一、侍ジャパン高校代表に選出され、9月のアジア選手権に出場している。身長183センチと体格もあり、来年はさらに評価を上げそうだ。
2人に続く投手は、関東にいる。日大三の右腕・井上広輝投手は、右肘痛で今夏の西東京大会の登板はなかった。だが、甲子園2回戦・奈良大付戦で、奥川と並び2年生では大会最速となる150キロを記録した。
また、井上とWエースを担う右腕・広沢優投手も将来性を期待が高い。189センチの長身で、甲子園では最速148キロを記録した。まだ78キロと細身で伸びしろは大きそうだ。
横浜には中学時代から注目されてきた最速152キロ左腕・及川雅貴投手がいる。甲子園では145キロどまりだったが、大会に出場した左腕では最速だった。制球力がつき、安定して力が発揮できるようになれば、来秋ドラフトでは目玉になっているはずだ。
木更津総合の右腕・根本太一投手も甲子園で最速149キロを計時。こちらも成長が期待される。
甲子園に出場できなかったが、菰野・岡林勇希投手も最速148キロの右腕。広島の17年育成ドラフト1位・岡林飛翔の弟で、兄に続くプロ入りを目指す。
岩手にも怪物候補がいる。最速157キロ右腕の大船渡・佐々木朗希投手だ。189センチの長身で、米大リーグ・エンゼルスで活躍する同郷の“大谷2世”と称され、すでに来秋ドラフト1位候補という声もある。
名前を挙げた投手全員が、すでに最速148キロ以上を計時している。順調な成長曲線を描けば、来年はプロからも大きな注目を集めることになりそうだ。(デイリースポーツ・西岡 誠)