【スポーツ】河本結 パーオン率を高めるための極意は
ゴルフの楽しみはドライバーショットの飛距離はもちろんですが、アイアンショットの正確性も大きいと思います。グリーンを確実にキャッチし、言い換えれば、パーオン率を高め、常にバーディーパットを打っていけるラウンドは最高に楽しいものです。
では、私たちアマチュアがパーオン率を高めるためにはどうしたらいいのでしょうか。今回は精度の高いアイアンショットを武器に、今季女子下部ツアーのステップアップツアーで4勝を挙げた“黄金世代”生まれの女子大生美人プロ・河本結(20)=フリー=に、アマも参考にできそうなボールコントロール術を聞いてみました。
河本プロの今季ステップアップツアーでのパーオン率は76・0417%で堂々1位(12試合消化時点)。どうしてこれほどまでに高い数字を出せるのかといえば、真っすぐにこだわらずに、意図的にボールを曲げることがミソなんだそうです。
ピンが両サイドに振ってある場合、グリーンのセンターを狙うこともひとつの手ですが、バーディーチャンスを作ろうと思えば、ボールを曲げて打った方が、グリーンを外す危険が少ない。例えば右ピンならばセンターからフェードで攻め、左ピンならばセンターからドローで攻めるというものです。
では、具体的にボールの河本流打ち分け方を教えてもらいますが、本題に入る前に前提としてお話ししておきたいことがあるそうです。
「それはですね、コースには平らなところがないので、これから説明することは、ボールが平らなライに置かれた状態ということが前提になり、これをベースとして考えてくださいね」
はい、分かりました。では、本題よろしくお願いします。
「了解です。まず、ドローを打つ場合ですが、アドレスでスタンス、両肩の向きをターゲットよりもやや右に向けます。こうすることでボール位置は自然にセンターよりやや右めになります。といっても半個分から1個分くらいです。それからグリップ位置はややハンドダウンにします」
ここまでは一般的なドローボールの打ち方ですが、河本流ではフェースの向きがユニークです。
「私の打ち方で個性的かなと思うのは、フェースの向きです。一般的にはスタンス、両肩の向きをターゲットよりも右に向け、グリップを握り直してからフェースの向きはターゲットに合わせるという感じですが、私の場合はフェースの向きはスタンス、両肩のラインとターゲットラインの中間にセットします。ロフトをちょっと立てるだけなので、グリップは握り直しても、そのままフェース面だけを目標に合わせても構いません」
フェードの場合はドローの真逆になるそうです。スタンス、両肩のラインをターゲットのやや左へ向け、ボール位置は自然とセンターよりも半個から1個分左になります。グリップ位置はややハンドアップ。フェース面はスタンスラインとターゲットラインの中間にセットします。あとはオートマチックにスタンスラインなりに振っていくだけだそうです。なんか私たちでもできそうな感じがしませんか。
最後にアマチュアがトライした場合に間違いを犯しやすく、注意すべき点はありますか。
「アドレスでしっかり構えられたら、スタンスなりに振ることを徹底してください。ついやりたくなるのは、ボールを曲がらせたくて、つい手を使ってしまうことです。例えばドローなら、スタンス、両肩のラインはターゲットの右、フェースはスタンスとターゲットの中間を向いていますから、普通に振れば自動的に曲がるのですが、手を使ってしまうと、引っ掛けボールが出てしまいます。心構えとしては、絶対曲がるのだから焦って手を使わないゾ-という感じです。あと、いわゆる左のカベはしっかり保ってください。左サイドが流れると、ボールはドローなら右に出て右に曲がり、フェードなら左に出て左に曲がる最悪の球筋になってしまいますからね」
河本流ボールコントロール術、いかがでしたか。難しいと思わず、挑戦することでゴルフの幅が広がります。引き出しが増えます。ぜひ、参考にしてみてください。