【野球】ロッテ育成枠から“魂のエース”を目指す徳島・鎌田
独立リーグ、四国アイランドリーグplus・徳島インディゴソックスの鎌田光津希投手(23)が、10月25日に行われたプロ野球ドラフト会議でロッテから育成1位で指名された。同30日には同球団の黒木純司スカウトから指名あいさつを受け、井口資仁監督からの色紙とサインボールを手渡された。千葉県匝瑳(そうさ)市出身の最速155キロ右腕は「実感が沸いてきた。ロッテは地元球団。ファンの方に、早く投げる姿を見てもらいたい」と決意を語った。
横芝敬愛高(千葉)から横芝敬愛大に進み、卒業後の今春にNPB入りを目指して四国の独立リーグを選んだ。1年目の今季は17試合に登板して4勝3敗、防御率2・49。入団当初は「結果を残したくて、ピッチングが小さくなっていた」と振り返るが、石井貴監督(元西武)から「お前はストレートを四隅に投げ分けるような投手じゃないだろ」と声をかけられ、本来の豪快な投球スタイルを思い出したという。
「制球は内と外の二分割くらいにアバウトに考えて、とにかく自分の最高のボールを投げることを意識しました」。体力強化や投球フォームの修正にも励み、大学時代は151キロが最速だった球速が155キロまでアップ。得意のフォークなど変化球にも磨きをかけ、NPBのスカウト陣からも高い評価を受けるようになった。
目標とする投手には、元ロッテの“魂のエース”黒木知宏氏の名前を挙げた。「気迫いっぱいのスタイル。自分も目指したい」。本拠地・ZOZOマリンスタジアムのマウンドは高校、大学時代の公式戦で何度も投げた経験があり「近く感じて投げやすい」とイメージはいい。
今年のドラフトでは、四国ILpからは鎌田1人しか指名されなかった。その分、リーグ関係者や四国のファンからの期待も大きい。育成枠から1軍のマウンドを目指す鎌田は「不安もあるけど、しっかりと練習を積み上げて頑張りたい。分かっていても打てないストレートを目指したい」と力強く誓った。(デイリースポーツ・浜村博文)