【野球】阪神・島田海吏が世界の舞台で得た「対応力」
阪神・島田海吏外野手(22)がコロンビアで行われたUー23ワールドカップで日本の準優勝に貢献した。世界の舞台で得たものは対応力。この経験を糧とし、2年目の来季はドラフト1位・近本(大阪ガス)らとの外野レギュラー争いに臨む。
全9試合に出場。32打数11安打、打率・344という成績を残した。序盤は2番を任されていたが、1次リーグ5戦目のコロンビア戦から1番に打順が上がった。今大会の「最多得点賞」を獲得。「コーチの方から『足でかき回してくれ』と言われて、何かしらの形で塁に出て走ってやろうと思っていた。その役割は果たせたのかなと思います」と少しだけ自信をにじませた。
メキシコ、ベネズエラ、韓国とさまざまな国の選手と実戦を重ねた。「調子を落とした後の試合でしっかり結果を残すことができた。対応力は少しついたかなと自分では感じています」と収穫を口にする。未知の相手に対して、安定して結果を残せたことが大きい。
攻略のポイントを「強引にいかずに、しっかり振りにいきながらもボールの内側を見ていけた」と説明。多くの投手が厄介なムービングボールを投げてくる中、球の内側を叩くイメージを持つことで対応。ただ捉えただけでなく、強いスイングも伴っていたことに手応えを示した。
3日から高知・安芸での1軍秋季キャンプに合流した。課題は明確だ。「振る力をつけたい。シーズン中に力負けをして、野球にならなかった場面もたくさんあった。塁に出ないと足を生かせない。振る力をつけないとかなり厳しいところがある」。ポジションを確立するため、打撃力強化にまい進する。
来年の外野レギュラー争いは熾烈(しれつ)を極めそうだ。高山、中谷、そして「ライバルが一人増えたことには変わりない」とドラフト1位・近本も加わる。それでも、「今まで通り自分のやってきたこと、足やバッティングをもっとアピールしていかないといけないと思うんで。気にせずと言うか、変わらずにアピールしていきたい」と闘志を燃やした背番号53。実りの秋にする。(デイリースポーツ・山本航己)