【野球】日本ハム宮台 飛躍の2年目へビジネス界に進んだ東大同級生から学ぶこと
プロ1年目は来季の飛躍へとつながるシーズンになったはずだ。東大からドラフト7位で日本ハムに入団した宮台康平投手(23)が、デビュー戦の8月23日、ソフトバンク戦で強力打線を相手に4回2/3を2失点。最速144キロの直球にスライダー、チェンジアップを織り交ぜ3三振を奪った。1軍のマウンドを経験し、打者を打ち取ったことは何よりの財産となった。
千葉・鎌ケ谷2軍施設で早朝から自主トレに励んでいる宮台が今シーズンを振り返る。「まだ、プロで通用するレベルではないので、球速アップ、コントロールをよくすること、基礎的な筋力を鍛えていきます」と謙虚な姿勢で己を磨くことに専念している。
プロ1シーズンを終え、初めてのオフ。宮台は自身の成長のため、周囲の話に耳を傾けようと熱心な姿勢をみせる。野球部を卒業した同級生も社会人1年目。やはり東大。日本有数の企業でフレッシュビジネスマンとしてそれぞれの職場で活躍する。「金融や、商社で働いていて、海外で活躍している同級生もいます」。野球部卒業生の進路は華々しい。株式時価総額上位に入る大手商社や、メガバンクに入社し、それぞれの方面で活躍しているという。宮台も元チームメートの話に興味津々。12月に入り、OBみんなで集まり食事会を開き「そういうところで活躍している話を聞いて、どういう仕事をしているのか刺激になりますよね」と充実の表情。トップ企業で働く仲間にも野球につながるヒントをもらおうとする。
一野球人、一社会人として何が必要か。自分で考え、行動を起こす姿勢はファイターズの育成理念に合致する。野球そのものの練習で磨くこと以外にも、周囲から学ぶことはあるからこそ、宮台も同級生の声に耳を傾ける。
昨年の新入団発表の日、大渕スカウト部長から「これまでの既成概念を変えるチェンジメーカーになってほしい」とメッセージが送られた。世間の固定概念を覆す。ビジネス界の多方面で活躍する同級生に負けじと、来季、東大法学部卒出身選手初のプロ1勝を手にすることが目標だ。(デイリースポーツ・水足丈夫)