【野球】巨人 スカウト陣の大刷新 期待できる効果と狙い
18日にスタッフ会議を開き、19年シーズンへ本格的にスタートを切った巨人。名門再建へ、原辰徳監督は「フロント、現場が同じ考え方を持ち、同じ目標を持っている。私も含め、最後の最後まで持ち続けることが大事」と、一枚岩になることを誓った。
チームは丸、炭谷、中島、岩隈らが加わり、長野は広島、内海は西武へ。コーチ陣も宮本投手総合コーチ、元木内野守備打撃コーチなどが加わり、一新された。
生まれ変わったのは現場だけではない。フロント陣も大幅に刷新。なかでもスカウト陣は、昨季から半数以上が入れ替わった。
就任1年目となる長谷川国利スカウト部長がトップに立ち、昨季限りで引退した脇谷亮太氏、円谷英俊氏、小田嶋正邦氏、独立リーグ担当の枠が外された野間口貴彦氏ら6人が加入した。
昨年スカウトを務めていた木佐貫洋氏、古城茂幸氏らがファームのコーチに就任したことも大刷新の一因だが、“狙い”もある。引退したばかりの脇谷氏だけでなく、円谷氏は昨季3軍コーチ、小田嶋氏はブルペン捕手として現場を支えていた。フレッシュな視点でスカウト活動ができるだけでなく、長谷川スカウト部長は「現場との距離が近いメンバーが増え、これまで以上に、風通しはよくなると思う」と、効果を期待する。
「去年スカウトをやっていた何人かが、ファームのコーチにもなっている。今年スカウトになったメンバーも、いずれユニホームを着ることもあるかもしれない」。自身が獲得に関わった若手の長所や特徴を現場に伝え、逆にチームの弱点や課題を深く知ることができれば、若手育成の一助にもなる。
根本から見直し、組織を再編。原監督が求めるように、フロント陣も現場と一枚岩となって、再建を目指していく。(デイリースポーツ・佐藤啓)