【野球】広島キャンプ 注目は“ポスト丸”の争い 3番の適任者は誰か
プロ野球のキャンプインが迫ってきた。広島はドラフト1位小園海斗内野手(18)=報徳学園=、巨人へ移籍した丸の人的補償で新加入した長野久義外野手(34)、さらに新助っ人コンビのカイル・レグナルト投手(30)とケーシー・ローレンス投手(31)も1軍メンバーに名を連ねた。話題満載のキャンプの見どころを紹介する。
注目は“ポスト丸”争いだ。3番に誰が座るのか。首脳陣はキャンプ中の実戦から適性を見極める方針を固めており、実績十分の長野に加え、右打者ではバティスタ、下水流、左打者では安部や西川らが候補に挙がっている。注目の紅白戦は例年通り、第3クール中に実施される予定だ。
外野は昨季ブレークした野間が中堅にまわり、左翼争いが激しくなる。こちらも長野を筆頭に、バティスタ、下水流、昨秋から外野挑戦中の西川らが虎視眈々(たんたん)と定位置をうかがう。
投手陣では先発争いがし烈だ。佐々岡投手コーチは大瀬良、ジョンソン以外は白紙と明言。実績では野村、岡田、九里が一歩リードしているが、復活を期す薮田、床田のローテ入りも十分にある。また佐々岡コーチは中崎、一岡以外は先発調整させる方針。昨季ブルペンを支えたフランスア、アドゥワの先発転向はあるのか、他にも登録名を加藤から変更した矢崎、楽天からトレードで加入した菊池保、2年目コンビの山口、平岡も1軍生き残りに燃え、キャンプ初日からブルペンは活気にあふれそうだ。
フレッシュな顔ぶれもそろった。ドラフト1位・小園は高卒野手新人では超異例の1軍キャンプ参加。「日本一のショート」を目指す18歳は走攻守が売りで、すべての練習メニューが注目。MAX152キロ右腕の同2位・島内、長打力が魅力の同6位・正随も若さを前面に押し出してアピールしたいところだ。
そして、キャンプの主役と言えば長野だろう。移籍の背景やその人柄で早くも鯉党の心をがっちり。日南での先乗り自主トレに参加するなど意欲は満々。34歳のベテランがどんなキャンプを過ごすのか、背番号5の一挙手一投足に、熱い視線が注がれそうだ。
もちろん、田中広、菊池涼、鈴木、松山、大瀬良、中崎ら主力組の仕上がりも必見だ。キャンプ地も例年以上の盛り上がりが予想され、宮崎の日南、沖縄のコザはカープ一色に染まりそうだ。(デイリースポーツ・杉原史恭)