【野球】広島・庄司 勝負の10年目にかける思い「それこそ外野でも」
広島の庄司隼人内野手(27)が不退転の決意で今季に臨む。昨季はプロ初のスタメン出場を含め自己最多の12試合に出場したが、無安打に終わった。ドラフト1位・小園(報徳学園)など若手内野手が加入したことで競争は激しさを増す。春季キャンプ初日からアピールを続け開幕1軍入りを目指す。
昨年5月17日の中日戦で「7番・三塁」で待望の初スタメンした。だが快音を響かすことができず無安打に終わった。「ヒットを打っていれば次の日もスタメンで使ってもらえたかもしれない。いかに1回でチャンスをつかまなければいけないかを改めて感じ取った」。勝負強さが課題だった。
現在は昨季終盤から使い始めたバットに好感触がある。それまでは太く重いバットを短く持ち「詰まってもいいから外野の前に落とそうと思っていた」という。だが「どうしてもヘッドが下がってバットが下から出てしまっていた」。シーズン中盤。昨季限りで現役を引退した城所と話をする機会があり、その相棒を握らせてもらった。
「振りやすかった。出方も良いし、ちょっと良い感じで使ってみようかなと」。重量もわずかながら軽くなったことで扱いやすくなった。その結果、ヘッドが出やすくなり広角にもはじき返せる。新たなバットで勝負すると決めた。
ウエスタンでは通算721試合に出場し546安打。今季からドラフト1位で小園が加入。さらに同4位・中神(市岐阜)、同7位・羽月(神村学園)も加わった。二遊間に一気に3選手が増えたことでポジション争いは激化。チーム方針次第では出場機会が減る可能性がある。それだけにこれまで以上に少ないチャンスで結果を出していくしかない。
「1日目から100%で動かないといけないし、今はそのための準備している。それこそ外野でも良いし、打つことができたら何らかのチャンスは巡ってくると思う」。節目のプロ10年目は、勝負の1年。春季キャンプで存在感を示す。(市尻達拡)