【野球】広島・長野 新天地で発揮した高度な技術 コーチも称賛
巨人から新加入した長野久義外野手が新天地・広島で上々のスタートを切った。第2クールの最終日7日には今キャンプ初めて現役の投手と対戦。野村の初球直球をいきなり右中間へはじき返した。
長野と同じ佐賀出身の迎打撃コーチは「初球を捉えるのは簡単そうに見えて難しい。打撃技術の高さを見せてくれた」と舌を巻き、「少しずつ力感も出てきている。まだ打った後に形が崩れることもあるが、これからもっと確率が高くなってくると思う」と評した。
首脳陣の配慮で別メニュー調整を続けているが、仕上がりは順調そのものだ。フリー打撃では、自己流調整を貫き、柵越えを連発する鈴木の隣りで、中堅から右方向への打球を徹底。「左肩が早く開かないように」という意識を植え付けている段階だ。7日のフリー打撃でも48スイングで越え0本だが、徐々に力感を出し始め、フェンス際まで届く打球が増えてきた印象だ。空き時間には室内練習場で1人打撃練習を行うこともあり、プロ10年目34歳ベテランの調整に狂いはなさそうだ。
一方、日南での“長野フィーバー”は相変わらずだ。グラウンドで長野が動くとスタンドのファンも大移動。長野がカープ名物の12種類の打撃練習に初参加した3日にはスイングに合わせて、カメラマンのシャッター音がグラウンドに響き渡った。グラウンド外でも大忙し。キャンプ初日は報道陣約100人が集結。第2クールを迎えても、球団OB、評論家も多く訪れ、対談やインタビューなどの取材に追われている。
7日にはクール最終日恒例のロングティーこそ回避したが、心配は無用のようだ。迎コーチは「待ち時間が長いので帰らせました。それだけですよ」と笑い飛ばし、「実戦もいつでもいけます」と実戦出場へゴーサイン。第3クールから練習は実戦的なメニューが増えていく。11日の紅白戦に出場する可能性もあり、フィーバーはまだまだ続きそうだ。
(杉原史恭)