【野球】息を吹き返した広島、復調の要因とは…最大借金8からの逆襲

 開幕ダッシュに失敗したカープが息を吹き返した。17日・巨人戦(熊本)から8連勝。最大8もあった借金を一気に返済した。

 要因の1つは先発陣の奮闘だ。すべての試合で5イニング以上を投げ、ハイクオリティスタート(7回以上自責点2以下)は6試合で達成。大瀬良は2勝2敗、防御率1・95、野村は2勝0敗、防御率2・25、床田は4勝1敗、防御率1・83。連勝中も3投手が安定した投球を続け、流れを呼び込んだ。救援陣も盤石で、24日・中日戦から27日・ヤクルト戦にかけて、3試合連続完封を成し遂げた。

 佐々岡投手コーチの手腕も光る。乱調癖のある岡田の2軍降格を決め、不安定な投球が続いた九里はいったんブルペンに配置した。開幕からピリッとしないジョンソンに対しても中4日の荒療治を施して尻をたたいた。

 代わって先発ローテ入りしたアドゥワも期待に応えた。昨季は中継ぎで3連覇に貢献したが、今季は佐々岡コーチが掲げる「先発10人構想」の目玉として先発に挑戦。プロ初先発した23日・中日戦では7回2失点と上々のデビューを飾り、先発5番手に名乗り出た。

 打撃陣は長野が存在感を発揮している。クリーンアップの鈴木、松山がアクシデントに見舞われてスタメンを外れる中、「3番・右翼」に定着。連勝中は6試合に先発出場し、打率3割、1本塁打、3打点。27日・ヤクルト戦では移籍後初の決勝打を放って、チームを8連勝に導いた。

 鈴木、松山も順調に復帰ロードを進んでいる。12連戦前、高ヘッドコーチは「2人も12連戦中には戻ってくると思う。プラスしかないよ」と声を弾ませていた。開幕直後に乱れた守備も安定感を取り戻した。連勝中は石原や小窪など日替わりヒーローも出現。鯉のぼりの季節を前に、王者が完全に目覚めた。

 【成績は27日現在】

(デイリースポーツ・杉原史恭)

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