【野球】巨人・原監督が甲子園球児へ送った熱視線 ドラフトで意外な選手の指名も

 17日に都内でドラフト会議が開催される。大船渡・佐々木、星稜・奥川、明大・森下に注目が集まるが、巨人は佐々木、奥川、森下を1位候補に残しており、誰を指名するかが、注目される。

 今年の夏の甲子園の時期のこと。シーズンの優勝争いのさなかで、原監督は大いに高い関心を寄せていた。母校の東海大相模も優勝候補に挙げられていた今夏の大会。母校を応援しながらも、ほかの出場校の選手の動きにも注目していたようだ。

 巨人の遠征先の昼食の食事会場では連日、夏の甲子園の中継が流れていた。スタッフらと、テレビ観戦しながら、出場選手について会話を弾ませたとのこと。母校のみならず、大会に出場している選手をいろいろと熱心に研究していたようだ。

 高校野球の話を聞けば、原監督の野球愛にあふれる姿を感じ取れた。大会中に強豪校ではない高校の投手について原監督が絶賛していたのが興味を引いた。名前は伏せるが、関東以北にある高校の投手だった。「あのピッチャーはコントロールがいいよね。なかなか練習で身につけることができない、センスのよさを感じるね。スピードなんかは、プロになって伸びていくからね。プロに入ったら楽しみだよ」。

 各紙の甲子園注目選手を見たら、決して大物とはいえない選手を評価していた。そのピッチャーの映像を見たが、記者はどこがいいのかピンとこなかった。そんな選手のよさを見つける。さすがはプロの目だと思った。

 初戦で敗退したある高校の投手についても「このピッチャー、面白い投げ方だね。うちの桜井に似ているよ」と、食事をしながら、夏の甲子園、大物選手ばかりでなく出場する選手をくまなく熱視線を送っていたという。

 大船渡・佐々木や星稜・奥川は球界関係者なら誰が見ても、素質が抜けているのは分かるだろう。ただ、プロ野球界を見渡して、高校時代に注目されなかった選手でもプロで大成した選手は数多くいる。

 昨オフ3度目の巨人監督に就任した原監督。聞くと、嫌う言葉は「今年は逸材がいないんですよ」と編成担当者から言われることだという。今シーズンの戦いを見ても、原監督は選手の良さを何とか見つけ出そうとしていた。

 今秋のドラフトで、大船渡の佐々木、星稜・奥川が注目されるが、入念に準備を進めている巨人。原監督は大物右腕トリオについて「ズバ抜けた素材」と絶賛していたが、ドラフト前日、原監督を交えた会議が行われるが、どんな最終決断を下すのか。楽しみである。(デイリースポーツ・水足丈夫)

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