【芸能】宮野真守ら声優の“本業”を越えた活動
声優アーティスト・宮野真守(36)が女性を中心に大人気だ。このほど、宮野にインタビューし“心の声”をたっぷり語ってもらった。
声優業界はここ10年、歌手、俳優など“顔出し”の領域への進出が著しい。歌手として昨年10周年を迎えた宮野もその先駆者の1人。来年6月には男性声優初となる埼玉・メットライフドームでのソロ公演を控える。
「ラブライブ!」や「うたの☆プリンスさまっ♪」などでは、アニメに登場するアイドルを演じる声優たちが、実際にステージに上がり、歌ありダンスありのライブを開催している。
ルックスやパフォーマンススキルが決め手でファンになるというケースも珍しくない。この“逆転”の現象が起きているがために、声優たちもファン側からの「期待」に応える形で、活動の幅が広がっている。
宮野らの活躍もあり、声優は若者が憧れる職業となった。2011年に大阪芸術大学の放送学科で、18年には名古屋芸術大学の音楽領域で声優に特化したコースが新たに設立された。座学以外にも、発声練習などの基礎練習や、アフレコなどの実技授業、声にとどまらない演技の勉強まで行う。このように“声優学”の需要が増えていることから、その注目度がうかがえる。
多才な活躍はバラエティー番組にも及び、声優を広く認知されるきっかけとなっている。宮野は、日本テレビ系「しゃべくり007」や同局「ウチのガヤがすみません!」に出演。ハイトーンボイスが武器の声優アーティスト・蒼井翔太も先日、音楽バラエティー番組「HEY!HEY!NEO!」に出演し、ダウンタウン・松本人志の太い二の腕に触る姿が話題となった。
宮野と蒼井は「ウエスト・サイド・ストーリー Season1」(11月6日~2020年1月13日まで、東京・IHIステージアラウンド東京)でダブルキャストを務める。声優で培った豊かな表現力を駆使する「声優アーティスト」がそろって抜てきされた今回、エンターテインメント業界も彼らの“技術”を求めていると言える。
これまで「アニメ」や「ゲーム」と切っても切り離せない関係だった声優たちが、そこをあえて突破することで、新たなファン層も獲得できた。そしてさまざまなことに挑戦し、開拓していくことによって既存ファンをとりこにし続けている。
今後も、声優、そして宮野ら声優アーティストたちが見せてくれる新たな世界が楽しみだ。(デイリースポーツ・瀬古千絵)