【野球】広島・塹江、「フォーク」習得へ細部まで磨き「かかとの着き方とか…」

 広島の塹江敦哉投手(22)が今オフのテーマにフォークの精度向上を掲げている。夏場から取り組みを始め、秋季キャンプでもレベルアップに努めた球種だ。1軍定着を目指す来シーズン。右打者対策を万全にしてマウンドに立ち続ける。

 投球の幅を広げて勝負の1年に臨む。秋季キャンプで一定のメドがついたのは、フォークだ。今夏から挑戦を始めた変化球。塹江は「腕を振って投げられるようにしたい。今のスライダーのような精度になれば」と話す。ウイニングショットとして使えるような球種を目指している。

 落ちる球はチェンジアップがあった。ただ、球を抜くようなイメージで投げることが苦手のため、最後まで決め球として使えるまでには至らなかった。悩む中で、小林投手コーチからフォークを勧められ、挑戦を決めた。

 「右打者から遠くに逃げて行くような球にもなれば良い」。今季は3年ぶりに1軍に昇格。11試合で0勝1敗、防御率6・10だった。左打者の被打率が・250に対し右打者は・263。1回を投げ切るためには、右打者も確実に抑えなければいけない。

 今季、楽天から移籍してきた菊池保はチーム2位の58試合に登板。打者を手玉に取ったのはフォークだった。セ・リーグにはフォークを投げる投手が多くないため効果が大きかった。塹江も習得できれば武器になる。

 秋季キャンプは充実した3週間になった。ブルペンでは投球直後に動画で確認して再び投げる練習により、イメージと体の動きとの差異を少なくしていった。「踏み出した足のかかとの着き方とか、細かいところを修正できた」。ほぼ毎日、投げ込み、技術に磨きを掛けた。

 来季が高卒6年目。後輩たちの足音が大きくなる中で勝負の年になる。「1年間、1軍で投げられるようにならないといけない」。現在はマツダスタジアムを中心に自主トレ中。2月1日の春季キャンプ初日から全開投球できる準備を進めていく。(デイリースポーツ・市尻達拡)

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