【野球】西武・栗山先輩は本当の強さとは何かを教えてくれる人 2000安打まであと175本

 シーズン143試合の消化が現実的でなくなってきたプロ野球。記録の部分を見ると、西武・栗山巧外野手(36)の通算2000安打達成に遅れが出る可能性が出てきた。

 長年、ライオンズの顔としてチームをけん引し、これまで1825安打を積み上げてきた。歴代31位の通算869四球、通算出塁率・371はアベレージヒッターとして突出した数字で、チームへの貢献度がうかがえる。

 昨季は打率・252、7本、54打点の成績。103安打を放った。残り175本。順調にいけば39歳になる2021年シーズンでの名球会入りが見えていた。2000安打を達成できないとは思わない。だが、年齢を考えれば開幕が延期している今の状況が今後の大きな障壁となることは間違いない。

 直接取材をしたことはないが、記者が育英高の後輩にあたるため、栗山を取材している会社の上司を介してあいさつをさせてもらったことがある。キラリと輝くようでいて鋭いその目力に圧倒されつつも、気さくに話をしてくれた。

 当時、阪神を担当していると伝えると「交流戦の時は俺のところ来いよ。ぱしりで使ってやるから」とニヤリ。大先輩ということもあり真に受けてその年の交流戦、栗山の元へ出向くと、ただあいさつと話をするだけだった。きっかけを作ってくれる冗談にすぎなかった。

 プレースタイルは闘志を前面に出すファイター。栗山を長く取材している人に聞けば、球界で3本の指に入る人格者だという。毎年、小児がんと闘う子どもたちとその家族を支援するなど慈善活動にも力を入れる。本当の強さとは何なのかを教えてくれる選手だと感じる。

 同じ育英高出身で近鉄、ソフトバンクで活躍した大村直之氏(44)は2000安打まで残り135本に迫るも到達はならず。逆境をはねのけ、ミスター・ライオンズが偉業達成する瞬間を心から願っている。(デイリースポーツ・山本航己)

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