【野球】阪神のキーマンは近本 巨人3連戦…リードオフマンが打たなきゃ始まらない
ここまで3勝10敗と巨人相手に大きく負け越している阪神。今季は近本光司外野手(25)のG戦での不振が敗因の一つとなっている。15日からの3連戦。2番に梅野を置く新打線においてはより一層、虎のリードオフマンが勝敗を分けるキーマンとなる。
今季の巨人戦成績を調べると、特に打撃面で目を覆いたくなるような数字が並ぶ。中日戦で5・33得点を誇るなど、他の4球団との対戦ではいずれも1試合平均4得点以上となっているが、巨人戦では2・23得点。
11得点で大勝した試合(8月6日の甲子園、野手の増田大が登板したあの一戦)も含めての数字だけに、いかに点が取れていないかが分かるだろう。
巨人戦のチーム打率は・196。ちなみに他球団は巨人戦打率がいずれも2割を超えている。投手陣が踏ん張っても、この数字ではなかなか巨人相手に勝利を手にすることはできないはずだ。
その要因の一つと考えられるのが近本の不振である。巨人戦での打率、出塁率ともに・115。他球団との対戦時に比べると極端に数字を落としており、レギュラー選手の中でも打率は最下位である。
特に東京ドームでは25打数2安打で打率・080とひどい。昨季も当地ではセ・リーグ本拠地で最低となる打率だったが、それでも・214だ。数字はさらに悪化している。
矢野監督は「チカがまず塁に出て、というのがウチの野球」と常々、口にする。それを証明するこんなデータがある。今季、近本が無安打、あるいは1安打に終わった試合は21勝28敗4分けで勝率・429。一方、マルチ安打を記録すれば、15勝4敗で勝率は・789まで跳ね上がる。
11日の広島戦から犠打を決める器用さを持ち、つなぐ打撃に長打も期待できる梅野を2番に置き、阪神は3連勝を決めた。近本も2度のマルチ安打で貢献。5度の出塁はすべて得点につながった。勝負の巨人3連戦。いまこそ虎のリードオフマンの逆襲が求められる時だ。(デイリースポーツ・和田剛)
※データは共同通信デジタル