【スポーツ】次の横綱候補は豊昇龍だ!元大関霧島の陸奥親方が太鼓判

 相撲界が新大関御嶽海の誕生に沸いている。相手を一発で持っていく鋭い出足、脇を締めて前へ出ていく技能相撲を武器に来場所以降の活躍を期待したいが、大相撲全体として見れば、まだ上位陣の層は薄いと言わざるを得ない。

 横綱照ノ富士は膝に不安をかかえており、先に大関になった貴景勝は故障がち。正代はスランプにはまっている。だからこそ御嶽海にかかる期待は大きいのだが、近いところで白鵬、鶴竜、日馬富士の3横綱時代に比べても、かなり寂しい気がするのは私だけではないだろう。

 そうなると、待たれるのは次の大関、横綱候補の出現だ。私が描く理想像は圧倒的な強さを持ち、メンタルも強じんで、お相撲さんらしい華やかさをまとった新スーパースター。果たしてそんな力士が今の相撲界に存在するのだろうか。そこで本紙評論家の陸奥親方(元大関霧島)に考えを聞いた。

 -御嶽海に続く大関、横綱候補の登場が待たれます。陸奥親方の目から見てそういう資質を持った候補力士は誰でしょうか?

 陸奥親方「豊昇龍だろうね。春場所で新三役か前頭筆頭まで番付を上げるだろうから、ひょっとすると今年中にも大関に上がるかもしれないよ」

 モンゴル出身の豊昇龍は立浪部屋所属の22歳で、鋭い出足を持ち、切れ味のいい投げ技や足技を使いこなす。初場所は東前頭6枚目の位置で11勝をマーク。春場所は新小結昇進の可能性も十分にある。あの大横綱・朝青龍の甥としても知られ、最近は表情が叔父に似てきたといわれている。

 -豊昇龍がコロナ感染拡大前の陸奥部屋夏合宿に参加したのを覚えていますが、陸奥親方はその時の闘志あふれる稽古ぶりに将来性の高さを感じ取っていました。

 「そうだったね。豊昇龍のよさは闘争心をむき出しにして向かっていくところ。負けん気の強さが顔に出ている。叔父さんの血を引いているからか、そういうものを生まれながらに持っている。あの合宿時点では幕下だったけど、十両に上がっていたうちの部屋の霧馬山に負けて悔し涙を流していたからね」

 -豊昇龍は身長は187センチありますが、体重が先場所で132キロです。体の大きさがまだ足りないように思えますが。

 「体重を増やすのはそこまで難しくはない。あと10キロくらい増えて150キロになったら、手がつけられないくらい強くなるはず。大関どころか横綱も狙えるだろうね」

 -武器は鋭い出足、多彩な投げ技、足技かと思います。初場所は絶好調だった阿炎も立ち合い一気に押し出しました。相撲内容の面ではいかがでしょうか?

 「運動神経が抜群で、足腰が強く、一気に持っていく出足もあるし、技もたくさんある。でも、投げ技を使わなくなれば、もっと強くなるよ」

 -といいますと?

 「投げを打たなくなれば、相撲に安定感が出てくる。ヒヤヒヤ感がなくなるし、けがの危険も少なくなる。突っ張って出てもいいし、まわし取って前へ攻めて行くのもいい。やっぱり朝青龍に似たところがあるよね」

 -陸奥部屋の霧馬山もしっかりついていきたいところです。

 「霧馬山は豊昇龍のような負けん気が足りない。もっと闘志をむき出しにして向かっていくようなところがあればいいんだが。そのあたりは後輩から学んでもらいたいね」

 横綱豊昇龍の時代がすぐそこまで来ている?!(デイリースポーツ・松本一之)

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