【野球】復調ムードの巨人・岡本和、要因に「岡本を守る存在」の好調
巨人・岡本和真内野手(26)が復調してきた。7月は打率・222、1本塁打3打点と苦しんだが、後半戦に入ると5戦連続安打を記録し、7日・ヤクルト戦では1カ月ぶりの一発も放った。復調の要因は?本人の試行錯誤の成果を前提とした上で「岡本を守る存在」の好調も大きいと考える。
久々の一発は左翼への弾丸ライナーだった。実に80打席ぶりのアーチ。試合後には「久しぶりのホームランになってうれしい。少しずつですが、良くなっていると思うので、継続できるように頑張ります」と振り返った。
チームは首位・ヤクルトを3タテすることに成功。このカードで最も目立っていたのは5番に入ったポランコだろう。初戦で2発を含む4安打3打点の大暴れを見せると、2戦目も同点2ランと決勝犠飛で全打点をたたき出した。3戦目こそ無安打に終わったものの、相手バッテリーは打ち取るためにより一層の神経を注いだはずだ。
以前、村田修一1軍打撃コーチは「和真を守るのは誰なのかっていうのは監督も悩んでいるところだと思うし、僕の悩みでもあります」と語っていた。チームの負けが込んでいた7月は5番に多く座ったポランコも不調気味で、岡本和の後ろに控えて“援護射撃”できる選手がいなかった。それが今や、ポランコも爆発気配で、6番に入る中田も好調を維持。要警戒打者が増え、敵からのマークも分散されてきたのではないだろうか。
首位独走のヤクルトも、絶対的主砲・村上の後ろにサンタナ、中村、オスナが控え、抜け目のない打線が形成できている。巨人もここにきて、一発頼みから脱却。つながりが生まれ、点ではなく線として相手に圧をかけられるようになってきた。
7月に新型コロナウイルスの集団感染が発生し、選手個々のコンディションはまだまだ途上の中でも4連勝と、エンジンは再びかかり始めた。主砲の状態とともにチーム状況もV字回復していくはずだ。(デイリースポーツ・畠山賢大)