【野球】DeNA・山崎の最年少200S達成に思う 巨人・大勢の新人王&セーブ王は“夢散”してしまうのか

 DeNA・山崎康晃(29)の最年少200セーブ達成、今季30セーブ到達に思う。巨人・大勢(23)の新人王&セーブ王は“夢散”してしまうのか。

 山崎が24日の阪神戦(京セラ)で、NPB史上8人目となる通算200セーブを挙げた。29歳10カ月は、あの大魔神・佐々木主浩(46)氏の30歳6カ月を上回る大記録だ。30セーブ到達は、2019年に2年連続でセーブ王のタイトルを獲得して以来の数字。20、21年は不振で、ストッパーの座をはく奪されていたが完全復活したといっていいだろう。

 山崎の活躍で巨人の守護神・大勢が、史上初めて入団1年目での新人王と現行の「最多セーブ投手」(セーブ王)のタイトルをダブル受賞するという快挙を逃す可能性も出てきた。

 「最多セーブ投手」は、シーズンを通して最も多くセーブを記録した投手に贈られる。セ・リーグでは76年に、パ・リーグでは77年から従来の形から、セーブ数と救援勝利数を合計した数字=セーブポイント(SP)が最も多い投手を対象に「最優秀救援投手」として表彰が開始された。だが、05年からは、最も多くのセーブを挙げた投手を「最多セーブ投手」として表彰するようになっている。

 入団1年目でのダブル受賞はセ、パ・リーグに1人ずつしかいない。セ・リーグでは90年に与田剛前中日監督(56)が4勝31セーブの35SPを挙げて新人王とダブル受賞。また、パ・リーグでは04年にダイエー(現ソフトバンク)の三瀬幸司氏(46)が1年目に4勝28セーブの32SPでタイトルを獲得。同時に新人王にも選出された2例しかない。

 大勢は24日の中日戦(東京ドーム)までに、1勝1敗28セーブ5ホールド、防御率1・99の好成績を残している。新人王はほぼ確定だろう。だが、セーブ王のタイトル獲得は微妙の状況だ。現在、セ・リーグのセーブ王争いはヤクルトのスコット・マクガフ(32)が31セーブを挙げて首位、山崎が30セーブで2位にいる。3位につける大勢は残り試合数とチームの勢いを考えると条件的には不利だ。

 巨人は、後半戦に入り、打線があまり機能せず負けが込んでいる。そのため、大勢も8月21日に阪神戦(東京ドーム)以来、登板機会に恵まれていない。それに比べ、優勝争いしているマクガフ、山崎は今後も登板機会が増えるだろう。特に2位の山崎が有利な状況だ。現在、DeNAは18年4月以来の8連勝中で、ヤクルトとゲーム差が最大17・5ゲームから4ゲームまで減り、逆転優勝の可能性も出てくるなど勢いがある。コロナ禍の影響で巨人より9試合、ヤクルトよりも5試合も多く残している。

 だが、ペナント・レースは何が起きるか、分からない。大勢がセーブを積み重ねれば重ねるほど、ペナント・レースは面白くなる。チームにとっても大勢本人にとっても、ここが踏ん張りどころだ。(デイリースポーツ・今野良彦)

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