【野球】ロッテ・西巻、中学時代の恩師は仙台育英の須江監督 鍛えられた「野球脳」で1軍入り目指す
ロッテ・西巻賢二内野手(23)が、母校・秀光中(宮城県仙台市)時代の恩師、須江航監督(39)=現・仙台育英監督に教わった野球脳が開眼してきている。仙台育英からプロ入りし5年目。イースタン・リーグでチームトップの14盗塁(31日現在)をマークするなど、走塁面と堅実な内野の守備でアピールを続け、1軍入りを目指している。
秀光中、仙台育英で野球に励んできた西巻。1年生で、準優勝を経験も今年の夏、成し得なかった母校の初優勝に歓喜した。「うれしかったし、感動しました」。
西巻が中学時代、須江監督は仙台育英の系列校の秀光中の監督だった。中学時代の3年間に教わった野球とは。「野球の本質がどういうものなのかと、須江先生には“野球脳”を鍛えられましたね。考え方を教わった3年間でした」。3年生では中学野球全国優勝を果たした。「僕たちの野球をすれば大丈夫とも思いました」。
先の塁を目指す。盗塁を決める上で何が必要かを教え込まれ、プロ入り後も実戦している。今季も隙あらばと先の塁を狙う。「ピッチャーの癖だったり、変化球のカウントで行くタイミングだったり、自分で工夫して、あとは思い切りスタートを切るようにしています。根拠持った上で走るようにしています」。
今年の仙台育英の勝ち上がりを見て、単打で複数の塁を進み、無死一塁からも1本の長打で得点するなど、点の取り方が心に残っている。「甲子園を見ていて、須江先生らしい野球をやっていると思いました」と西巻。中学時代に教わった野球と重ね合わせる部分もあったと振り返る。
楽天を19年に退団し、ロッテ移籍3年目。今季の1軍出場は8月3、4日の楽天戦(楽天生命パーク宮城)での代走の2試合。古巣でもあり、高校のご近所のスタジアムでのプレーは特別でもあり、ファンから拍手を受ける。「前回、コロナの特例で上がらせていただいた時に、大きな声援をいただいて特別な部分も感じました。活躍する姿を見せることができればいいです」。コロナ禍前の8年前。中学時代の須江監督と“密”に過ごした時間を今につなげ、恩師に成長した姿を見せる。(デイリースポーツ・水足丈夫)