【スポーツ】森保ジャパンは決勝Tでベルギーに4年越しにリベンジし、初の8強入りを果たすのか
サッカー日本代表、森保ジャパンは決勝トーナメント(T)1回戦で、ベルギーに4年越しのリベンジを果たし、史上初の8強入りを果たすのか。
日本がワールドカップ(W杯)カタール大会初戦(23日・ハリファ)で、過去4回の優勝を誇るドイツに2-1と逆転勝ちした。今後、コスタリカ(27日・アフマド・ビン・アリ)、無敵艦隊スペイン(12月1日・ハリファ)という強豪国相手の試合が残っているが、今回のジャイアントキリング(大番狂わせ)で、2大会連続の決勝トーナメント進出へ向けて前進したことは事実だ。
ただ、スペインは初戦のコスタリカ戦(23日・アリ・トゥママ)で7-0と圧勝している。日本はコスタリカ、スペインに連勝すれば文句なしでE組1位として決勝Tへ駒を進められる。だがスペインと引き分けた場合、コスタリカ戦でスペインが演じたような大勝をしなければ、得失点差で2位通過となる。
1位通過なら決勝T1回戦でF組2位と、また2位通過ならばF組1位と対戦することが、ドローの段階で決まっている。F組はベルギー、カナダ、モロッコ、クロアチアの4国で、1位通過が有力なのはFIFAランキング2位のベルギーだ。23日、アフマド・ビン・アリ・スタジアムで行われたカナダ戦では、エースのFWロメル・ルカク(29)を欠きながら前半44分、FWミチー・バチュアイ(29)がゴールを決め1-0で勝利を飾り、同組の首位に立った。
今後、FIFAランク22位のモロッコ、同12のクロアチアと戦うが、メンバーにはRマドリードでプレーするFWエデン・アザール(31)なども名を連ねており、同組1位抜けの最本命だろう。
1998年のフランスW杯や2002年の日韓W杯などを現場で取材してきたが、もちろんサッカーに絶対はない。今後、決勝T進出、日本サッカー界悲願のベスト8以上に向けて何が起きるか分からない。だが、日本にとって決勝T1回戦の相手がベルギーとなれば、4年越しにリベンジを果たすチャンスが巡ってくる。4年前のW杯ロシア大会の決勝T1回戦(2008年7月3日・ロストフアリーナ)で日本は2点を先制しながら後半に追い付かれ、アディショナルタイムにナセル・シャドリ(33)に勝ち越しゴールを決められ初の8強入りを逃した。この日、試合終了のホイッスルが鳴った瞬間、ピッチに崩れ落ちたイレブンと当時、代表コーチだった森保一監督(54)のぼうぜんと立ち尽くす姿を記憶しているサッカーファンは多いと思う。
その無念を晴らすために、森保ジャパンは4年間戦ってきた。また、ドイツ戦で決勝ゴールを決めた浅野拓磨(28)などはそのロシア大会ではメンバーからも落選。その後の4年間、不振や負傷、所属チームの給料未払いなどに見舞われながら、晴れてW杯のピッチに立つことを夢見てきた選手もいる。
決勝Tに進んでもベルギー相手ではないかもしれない。だが、日本はそのベルギーに勝ってもジャイアントキリングと呼ばれないチームになってW杯に戻ってきている。(デイリースポーツ・今野良彦)