【野球】どうする栗山監督、鈴木の侍ジャパン辞退で、大谷に何番を打たせることになるのか?

 練習中の選手たちを見つめ、考え込む栗山監督=1日(撮影・伊藤笙子)
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 どうする栗山英樹監督(61)-。カブス・鈴木誠也(28)の侍ジャパン辞退で、大谷翔平(28)に何番を打たせることになるのか?

 左脇腹の張りを訴えていた鈴木に代わり、ソフトバンクの牧原大成(30)が代役として招集されチームに合流。エンゼルスの大谷が1日、プライベートジェットで帰国し、カージナルスのラーズ・ヌートバー(25)も2日に来日した。

 今後は3日、4日は中日とのバンテリンドームで、また6日には阪神(京セラ)、7日にはオリックス(京セラ)と強化試合をこなした後、9日の1次リーグB組の中国戦(東京ドーム)に臨むことになる。

 大谷のチームメートで「優勝以外は失敗」と話すマイク・トラウト(31)が主将を務める米国や、本塁打王に輝いたこともあるJ・ソト(24)やマニー・マチャド(30)を擁するドミニカ共和国も優勝を虎視眈々(たんたん)と狙っている。侍Jの14年ぶりのWBC優勝ロードは決して平たんではない。WBC独自の球数制限などがある試合を勝ち抜くためには、栗山監督の采配が占める部分も多いと思う。

 私はヤクルトでプレーしていた当時の栗山監督を何度も取材し、その「野球脳」には何度も感心させられた。今回もそれを駆使して采配を振るうことになるが、懸案事項のひとつが打順だろう。もし、北京五輪でも4番を打つなど外国チーム相手の試合でも実績、経験が豊富な鈴木がチームにいれば間違いなくクリーンアップの一角を占める。だが、その鈴木を欠いたことで選択肢が広がっている。

 吉田正尚(29)、山川穂高(31)や岡本和真(26)、牧秀悟(24)など、鈴木に負けない長打力を誇る打者は多い。どんな組み合わせになったとしても得点力が大幅に落ちることはない。ポイントは二刀流・大谷の打順だ。

 大谷の外野手起用に関しては、チームの清水正治外野守備コーチが「それはないです。はい、考えていないです」と話している。今大会、DHに専念してその打撃を生かすには何番が適正なのだろうか。昨季はエンゼルスで2番を打つことが多かったが、俊足で長打力もある大谷は1番でも3番、4番でも問題なくこなす。

 だが、短期決戦のWBCで打順をいじるのはあまり得策ではないはずだ。大谷は相手投手から警戒されるだけに、四球は多くなる。出塁すれば盗塁もあり、得点のチャンスを広げることができる。逆もある。得点圏で打順が巡ってくれば試合を決定づける一発も期待できる。ある意味、指揮官にとっては究極に使い勝手のいい選手といえる。

 日本ハムで指揮を執っていた栗山監督は誰よりも大谷を知っている。それだけに、どんな決断を下すのか、楽しみで仕方がない。(デイリースポーツ・今野良彦)

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