【野球】巨人・中田翔は今季、落合博満氏以来の史上2人目の両リーグ打点王を獲得できるか

 巨人・中田翔(33)はこのまま好調を維持し、落合博満氏(69)以来となる史上2人目の両リーグ打点王にまい進できるか。

 2023年のプロ野球が開幕した。球団史上初のリーグ3連覇を目指す高津ヤクルトや岡田彰布新監督(65)率いる新生タイガースも開幕カード3連勝を飾り、順調なスタートを切った。

 昨季、Bクラスに沈んだ巨人も覇権奪回をもくろんでいるが、今やチームに欠かせない存在になっているのが、開幕から5番に座る中田翔だ。2日に行われた中日との第3戦(東京ドーム)では3打数ノーヒットに終わったが、初戦は今季第1号を含む3打数2安打3打点。第2戦でも2戦連発弾を始め3打数2安打2打点と大暴れし、開幕カード勝ち越しに貢献している。

 確かにシーズンは始まったばかりで、長いシーズン浮き沈みは必ずある。だが、WBCで2本塁打を放ち、世界一奪回に貢献した4番・岡本和真(26)との新ON砲が機能すれば過去、落合博満氏しか達成していない両リーグ打点王という“偉業”も夢ではなくなってくる。

 落合氏はパ・リーグのロッテオリオンズ(現千葉ロッテマリーンズ)在籍時代の1982(昭和五十七)年、85(昭和六十)年、86(昭和六十一)年に打点王に輝いている。また、セ・リーグの中日ドラゴンズに移籍してからも89(平成元)年、90(平成二)年と打点王のタイトルを獲得している。

 中田翔も過去、多くの打点を稼いできた打者だ。日本ハム在籍中の2014(平成二十六)年、16(平成二十八)年、20(令和二)年と過去三度打点王に輝いた実績があり、両リーグ打点王の権利を有している希有な選手である。

 中田翔は昨季までNPB在籍14年で1456安打を放ち通算打率は・250。288本塁打を記録している選手だが、打点部門での成績は突出している。過去シーズン100打点を5度もマークし、通算打点は1025だ。元々「ホームランを30本、40本打ちたいという欲よりも毎年100打点打ちたいという欲の方が強い。打点の方が直接の貢献度が大きいと個人的に思うから」と話しており、打点に強い思いを抱いて結果だろう。

 私は巨人担当時代、94(平成六)年10月8日に行われた伝説の中日-巨人の「10・8決戦」(ナゴヤ球場)などで落合氏の勝負強い打撃を目撃している。中田翔をそんな落合氏と比べるのは失礼かもしれない。だが、今季、史上2人目となる両リーグ打点王に輝けば、伝説の打撃職人に半歩でも一歩でも近づくことになりはしないだろうか。=敬称略=(デイリースポーツ・今野良彦)

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