【野球】低迷巨人の希望の光 オコエは覚醒したのか 驚愕の本塁打に評論家「無駄な力みがなくバットがスッと出ている」
開幕から低迷する巨人で、新加入のオコエ瑠偉外野手が絶好調だ。キャンプからアピールを続け、11試合の出場で42打数15安打、打率・357、2本塁打、4打点。7試合連続で1番での起用が続いている。
鳴り物入りで加入した楽天ではファームでは結果を残しても、1軍では安定せず。昨季はわずか6試合の出場に終わり、初めて行われた現役ドラフトで巨人に移籍した。
新天地で、オコエの何が変わったのか。デイリースポーツ評論家・関本四十四氏は「楽天時代、多くの打席を見てきたわけではないが、以前のように、テイクバックでガチガチに力むような姿は今のところ見られない。無駄な力みはなく、バットがスッと出ているよな。長打へのこだわり、飛ばそうという気持ちを消したのかもしれない。キャンプの時、『球の待ち方が分かった』というような発言もあったけど、コツをつかんだんじゃないか」と語った。
今季のデータを見ると、マークした15安打のうち、右投手から8本、左投手から7本。打球方向も左方向が8本、中堅から右方向に7本。直球の打率・333、変化球・348とまんべんなく打ち分けている。(データは共同通信デジタル)
一方でツボにはまれば、規格外のパワーを発揮。16日の中日戦では広いバンテリンドームの中段まで軽々と運ぶ、驚愕の2号ソロも放った。
投手出身の関本氏は「試合を見る時、投手目線で打者を見る習性があるが、今のオコエは『ここを攻めれば』というところが見えにくい」という。1カード目の対戦を終えると、より分析も進むが「今後は緩急、高低を使った攻めをよりされるだろう。ただ、今のスイングを見る限り、けがさえなければ相当の成績を残せると思うけどな。本塁打を打ち、欲を出さないこと。東京ドームなら力まなくても入る」と、太鼓判を押した。
「人生を変えたい」と今季にかける思いを口にするオコエ。このまま大ブレークするのか、注目が集まる。(デイリースポーツ・佐藤啓)