【野球】山川穂高の離脱-西武の大ピンチで元本塁打王・中村剛也の奮闘がカギに
西武が9日から14日までの最近1週間で1勝4敗1分け、うち完封負け2度と苦しんでいる。14日・楽天戦では滝中にあわやノーヒットノーランの1安打完封負けと低空飛行だ。
主砲の山川穂高内野手が12日に「総合的に判断してコンディション的に」との理由で出場選手登録を抹消された。WBC出場の影響か、左ふくらはぎの張りのため4月10日から5月1日まで抹消。その時期に続く2度目の抹消となった。今季は0本塁打、打率・254と本来の力を発揮できないままでいる。
オフに強打の捕手・森友哉がオリックスへFA移籍したこともあり、攻撃力低下が課題の今シーズン。本塁打王3度の経験を持ち、昨年まで5季連続チームトップの本塁打を放ていった山川の離脱は痛い。
このピンチに救世主と期待されるのが中村剛也内野手の活躍だ。4月序盤から山川の代わりに4番に座り、リーグトップタイの8本塁打。うち5本は先制・同点・勝ち越しのいずれかに当たる「殊勲本塁打」で、勝負どころで放っていることが分かる。
規定打席に1打席足りないながらも打率・330と好調を維持しており、特に首位・オリックスに対して打率・409と結果を残しているのも頼もしい。決勝打もチームトップの3度と、勝負強さを発揮している。
これまで本塁打王6回、打点王4回と西武打戦を長らくけん引してきた。昨年8月12日・楽天戦で史上14人目となる450本塁打を達成し、22年目の今年は40歳を迎える。昨年までは3年連続で本塁打20本未満だったが、今季は開幕から1カ月半で8本。30本を十分狙えるペースだ。
順調に進めば、来年にも史上9人目の500本塁打に手が届く。ピンチをチャンスに変えるベテランの奮闘に注目だ。(成績は5月15日時点・デイリースポーツ記録室)