【野球】楽天に高卒3年目の新星 防御率1・50の内星龍にブレークの予感

 楽天・内星龍投手(21)は、初の開幕1軍からここまで11試合に登板し、1勝1敗1ホールドで防御率は1・50。ブレークの予感を漂わせる3年目の若き右腕は、登板を重ねるごとにたくましさを増している。

 初めてプロの壁にぶち当たったのは3日のロッテ戦(楽天モバイル)だった。それまでプロ初登板から無失点を続け、初勝利もつかむなど順風満帆だった右腕。しかし、0-0の延長十回に登板すると、ポランコに痛恨の決勝弾を浴び、プロ初黒星を喫した。

 「一発の怖さは分かってたつもりなんですけど、改めて感じた」。緊迫した場面では1球で勝負が決まる。中継ぎとしてマウンドに上がる責任感を痛感した。

 それでも簡単に自分の居場所を譲るわけにはいかない。「もう一回球の低さや質、全ての要素を見直した」と修正。すると失点後、最初の登板となった9日のオリックス戦(楽天モバイル)では、相手クリーンアップを三者凡退に抑える好投。「自分自身、次の登板は大事だと思っていた。起用してくれたコーチや監督に感謝しています。この登板があったから今がある」。そこから4試合無失点を続けている。

 高卒3年目の内は今季、初の1軍キャンプメンバーに名を連ねると、そのままアピールを続け、開幕1軍スタート。当初は「勉強になることが多くて、ついていくだけで精いっぱいです」とあどけなさも見せていたが、そこから約3カ月。グラウンドでの表情は明らかに変わってきた。

 「最初の登板と緊張感は変わらないんですけど、その中で頭の使い方やメンタル部分は変わってきた」と徐々にであるが、自らの成長を実感する内。「まだまだ経験も少ないですし、試合を重ねていきたい気持ちが強いです」。期待の大型右腕は任された場面、全力で腕を振る覚悟だ。(デイリースポーツ・滋野航太)

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