【野球】エンゼルス・大谷、メジャーで日本人初のトリプルスリー達成者という歴史的快挙への期待高まる

 歴史的快挙に現実味が帯びてきた。エンゼルス・大谷翔平(28)は、米大リーグで日本人初のトリプルスリー達成者になれるのか。

 大谷のバットが止まらない。日本時間12日のマリナーズ戦(アナハイム)に2番・DHで先発出場した大谷は、今季初の3試合連続本塁打こそ逃したが5打数3安打と大暴れ。今季最長の8試合連続安打で打率は・287まで上がってきた。ここまで6月の打率は42打数16安打の打率・381、8試合連続安打中に限れば打率・455、3本塁打、8打点とまさにゾーンに突入している状態。打率を3割台に乗せるのは時間の問題だろう。

 打者・大谷に期待されるのはもちろん本塁打。その本塁打も現在ア・リーグで首位を走るヤンキースのアーロン・ジャッジ(31)に1本差に迫る18本。このままのペースを維持すれば、自己最多に迫る44本まで伸ばす計算だ。さらに現在の盗塁数はチーム最多の9。積極的な走塁も持ち味で、2021年には26盗塁を記録したことを考えれば、自己初の30盗塁も射程に入ってくるだろう。

 そうなると期待されるのは3割、30本塁打、30盗塁のトリプル3だ。日本球界ではトリプル3達成者の評価は高い。私が巨人担当記者時代の監督だった長嶋茂雄終身名誉監督(87)はルーキー時代の1958年、一塁を踏み忘れた「幻の本塁打」が1本あり、この記録を逃したことある。本人は「僕の時代にはそんな言葉はなかったから」と意にも介していなかったが、日本では野村謙二郎氏(56)や金本知憲氏(55)や3回達成したヤクルトの山田哲人(30)ら過去10人延べ12回しかない大記録だ。

 MLBでは年間30本塁打、30盗塁達成は30-30と高く評価され、30-30クラブ入りする。そこに打率3割は含まれていないが、過去の達成者はバリー・ボンズ(3回)=(58)、アレックス・ロドリゲス(47)や大谷の同僚、マイク・トラウト(31)ら延べ28人しかいない。まさに一流選手の証明ともいえる数字で、2019年にブルワーズのクリスチャン・イエリッチ(31)を最後に達成者はいない。

 大谷は球史に名を残す二刀流として大活躍し、想像上の生き物である「ユニコーン」にも例えられている存在だ。今後、投打でどんな大記録を打ち立て続けるのか想像に難くない。その記録の中に、日本人選手としてはこれまで誰も手が届かなかったトリプルスリーが加わる期待が高まっている。(デイリースポーツ・今野良彦)

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